セブン―イレブン社長にいろいろ聞きたい!24時間営業、FC店の利益、店舗は減らす?

永松社長「FCビジネスである前に我々は小売業」

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セブン―イレブン・ジャパンの永松文彦社長

大阪府東大阪市にあったセブン―イレブンのフランチャイズチェーン(FC)店オーナーが人手不足を理由に深夜休業を強行し、コンビニの24時間営業問題が表面化して1年が経過した。FC店が本部に払うインセンティブ・チャージを減額したセブン―イレブン・ジャパン。永松文彦社長に24時間営業への対応やFC店への支援策などを聞いた。

―24時間営業問題から1年がたちました。
「現在197店が時短営業になり、実験中は約500店ある。我々は小売業なので、お客さまのニーズがあれば(24時間営業を)やるし、なければやらない。営業時間だけがクローズアップされているが、FCビジネスである前に、我々は小売業者。加盟店オーナーと二人三脚で、地域のお客さまのニーズに応え続けていく」

―オーナーのニーズをくみ取れていないのでは。
「持続的成長のためには、地域のお客さまのニーズに応えることが一番大事。独立した小売業なら皆そうだろう。応えていくことが存在価値になる。それと同じように大事なのが、安心してFC店経営できる体制をどう作っていくかということ。24時間やれないのには二つの理由があり、ニーズのありなしと人手不足の問題だ」

―人手不足は本当に深刻です。
「オーナーヘルプ制度を充実させている。19年12月は約600店舗、延べ1700日に対応した。あとはアルバイトの定着化。定着率を高めることで、人手不足問題はかなり解消する。定着率を高めるために一番大事なのは教育。初期教育をしたところは定着率が高まっている。現状1年で50%の定着率を80―90%まで高めたい」

―支援よりも、新しい業務負荷が加わるスピードの方が早いようです。
「自動清掃のフライヤーなど省人化できる10の設備を入れて、負荷を低減している。例えば公共料金の支払いは、手間の割に利益が少ないと言われる。だが公共料金の支払いはレジのスキャンだけで良い。ついで買いにもつながる。店への貢献度は高い。こうしたことをもっとオーナーに伝えるべきで、今度のFC会議で伝える」

―インセンティブ・チャージの減額も始まりました。他にFC店の利益改善策は。
「この半年間の人件費は2―3%くらい増えている。これは経費。食品ロスも経費として扱っており、鮮度を伸ばすなど食品ロスを減らしている。食品ロス削減で下がった金額の方が、人件費上昇分よりも多い。鮮度が切れる5時間前にエシカルポイントをつける試みも今春から全国展開する。インセンティブ・チャージの減額を含め、トータルで各店が良くなるように取り組んでおり、1店舗平均50万円以上の収益改善が期待できる」

―コンビニ飽和論がある中で、セブンの2万1000店超は必要ですか。
「全小売業の中で、ドラッグストアとコンビニは伸びている。今の時代背景の中で求められているわけで、社会に貢献していく意味は非常に大きい。我々が勝手に出店ということではなく、ビルや駅の中などニーズがあるところには出し、ニーズがある商品、ニーズがある売り方へと変化させていく」

―年間で夜中に用事があるのは数日という人のために24時間営業するのですか。
「看護師や警察、海外相手の仕事の人などがいることで世の中は動いている。こうした人に応えることで、夜中の時間帯に開けておく意味が出てくる。夜にお客さんが来ない店はニーズがないからやる必要はない。この40年間で来店客層が変わり、それに合わせて商品も変え、売り上げも上げてきた。変化対応力はある」

(聞き手・丸山美和)

日刊工業新聞2020年3月23日

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