コマツが電動ミニショベルを初の商用化!市場を作る覚悟を示す
コマツは、電動ミニショベルを日本の建設機械メーカーとして初めて商用化する。まず需要を見極めるため国内でレンタル機を展開していく。電動化により新規顧客の開拓につなげると同時に、環境負荷軽減に寄与する。新型コロナウイルス感染拡大の収束が見込まれる4月以降に積極的な訴求を行う考えだ。
新たに投入する「PC30E―5=写真」は、3トンクラスのミニショベルで、同出力のエンジン車と同等の掘削性能を持ちつつ、排出ガスゼロや騒音の低減を実現した。長時間でバッテリーを満充電する普通充電と短時間でバッテリー容量の80%まで充電する急速充電の2タイプを用意する。
ハイブリッド建機と電動フォークリフトの技術をベースに、新開発の高性能充電器や高電圧変換ユニットを搭載している。
またエンジンを搭載していないため、作業者に伝わる振動が大幅に改善されたほか、車体からの発熱量が少なく車両周囲に熱の影響を与えにくい。作業中のストレスや疲労感を低減させた。
コマツは、バッテリーなど改良の余地があるとしつつも「リーディングカンパニーとして市場を作っていかなければいけない」(小川啓之社長)と電動ミニショベルの投入を決めた。今後は、実際に利用した顧客の声を集めることで製品改良に反映させ、環境対策以外での「電動化」の付加価値を高める。国内での電動ミニ市場が確立された段階で「海外に展開していく」(小川社長)考えだ。
日刊工業新聞2020年3月17日