コマツが産業機械とフォークリフト事業の連携に動く!その狙いは?
コマツはプレス機や工作機械などの産業機械事業とフォークリフト事業の連携を強化する。製造業という共通項がある一方、製品や事業で異なる顧客基盤を補完し横断的に相互送客する。5月には両事業の関係者による「合同営業サービス会議」を初開催し、今後定例化して情報共有を図る。両製品群に加え、将来的には設備稼働管理システム「KOMTRAX(コムトラックス)」を活用した提案も検討する。
コマツの産機事業ではプレス・板金機械をコマツ産機(金沢市)、工作機械をコマツNTC(富山県南砺市)が担う。フォークリフトのコマツカスタマーサポート(東京都港区)を含め「コマツグループだけが提供できるラインアップで1+1+1を5にする」(藤田直樹常務執行役員)相乗効果を引き出す。
具体的にはKOMTRAXでプレス機や工作機械の加工完了をリフトの操縦者に伝えるなど、機械とリフトが連携した合理化提案を見据える。また、リフトの顧客の中堅・中小企業へのプレス機や工作機械の商談機会を拡大する。
海外では、各事業拠点がコマツの現地法人に同居する場合が多く連携事例がある。タイではプレス機の展示場にリフトを置いている。
国内は各事業の源流が異なり工場は点在しているが、8日に粟津工場(石川県小松市)で3社合同の展示会を初めて行った。今後も同工場を軸に実施する。
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日刊工業新聞2019年11月20日