ピペットとシャーレを遠隔操作!大成建設が細胞培養システム

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遠隔側のシステム。右側のロボットがピペット、左側のロボットがシャーレを持ち操作側の細胞培養操作を再現

大成建設は力触覚型遠隔操作システムを使い、細胞培養に使うピペット(液体分取器具)とシャーレを両手で遠隔操作できるシステムを試作した。操作側と遠隔側に人協働ロボットを2台ずつ置き、人が右手にピペット、左手にシャーレを把持して行う細胞培養操作を再現できる。熟練の細胞培養者1人が遠隔から複数施設の細胞を培養でき、作業効率が高まる。今後、3社の現場で実験し、2020年度中に1件以上の導入を目指す。

既存のピペット遠隔操作システムにシャーレを把持するシステムを追加、改良し約2カ月で製作した。操作側のパソコンで人協働ロボットの操作データを記録し、遠隔側のパソコンに送りロボットに操作を再現させる。

ロボットアーム動作に加え、ピペット吸引・吐出作業の記録・再生が可能。

シャーレを把持する装置には力覚センサーを搭載し、シャーレ内の液面の揺れや傾きのデータを取得し、細胞培養者の熟練操作を再現できる。

低遅延映像伝送システムにより、4K画像で遠隔地にある細胞や培地の状態を把握し、映像遅延時間が10ミリ秒以下とほとんど遅延の影響がなく操作できる。第5世代通信(5G)の対応も可能だ。

ロボットはデンソーとデンソーウェーブが開発した小型6軸協働ロボット「COBOTTA」を採用した。

今後、把持できる細胞培養プレートを増やして細胞加工施設などで実験を重ね、細胞加工工程に導入する。併せて操作データを蓄積して人工知能(AI)を利用し、21年度にロボットが状況に応じて判断して動く自律動作の実現を目指す。

日刊工業新聞2020年2月28日

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ロボット 大成建設

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