快適空間の実現をお助け、赤外線で部屋を知る新システム
アズビルは空調の快適さと省エネルギーを支援する新システムの提供を始めた。赤外線を検出するセンサーにより在室者の増減や日射、OA機器の表面温度を計測し、室内空間の温度変化の兆しを捉えて制御する。これにより室内温度が変化する前に、快適な空間が実現できる。価格は個別見積もり。初年度で3億円の売り上げを目指す。
新システム「赤外線アレイセンサシステム」は、赤外線アレイセンサーとコントローラーで構成する。センサーは室内の天井や壁面に設置して赤外線を検出し温度を測定する。コントローラーはセンサーからの情報を基に温度変化の要因である発熱量、人の位置や推定人数などを算出する。
人の増減や日射の変化などをリアルタイムで捉え、室温が変化して在室者が暑さや寒さを感じる前に空調を調整できるため、快適性が継続する。人の位置と推定人数を基にした制御により、不在エリアは空調を弱め、照明を暗くするなど省エネにも貢献する。
建物の受け付けエリアや会議室など人の出入りが多く広い空間での利用を推奨する。防災対策やデータセンターの温熱環境の異常診断など安全・安心が求められる用途へも展開していく。
日刊工業新聞2020年2月24日