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グミなどに使われるチャック付き袋、ゴミの削減に役立つ「ミラクルパック」とは?

ミューパック・オザキ(大阪府八尾市、尾崎育子社長、072・991・1505)は、ゴミを出さずに開封しチャックで再度密閉できる「ミラクルパック」を開発し、特許を取得した。チャック付き袋は繰り返し開け閉めでき、中身の持ち運びに便利だが、開封時に袋を破り開けた“長細いゴミ”が発生する。同社は現在、ミラクルパックの市場投入時期を検討している。普及すればゴミの削減に貢献しそうだ。

同社は、プラスチックフィルムの製袋メーカー。チャック付き袋やスライダーポーチを手がける。尾崎社長は「他社にできないことを考え、特許で守る」ことが経営戦略と話す。通常袋の上部にしかない開閉口をどこにでも付けられるようにした「センタースライダー」など、個性的な製品で他社との差別化を図っている。

チャック付き袋は主にグミなどお菓子の販売で使用されている。簡単に開け閉めできる一方で、店頭陳列時に開封され危険物を混入されるといった恐れもある。

そのため一般的なチャック付き袋はチャックの上部を接着しており、商品を袋の下部から充填した後、その部分を接着している。これにより商品を完全密封し、安全性を確保できる。開封時は袋の側面の切り込みから手で破り開ける仕様が一般的だが、長細いゴミが発生する煩わしさがある。

一方、ミラクルパックは袋の最上部にチャックを付け、その下を密閉する構造にした。密閉部は「ハーフカット」という特殊な加工を施した。フィルムを貫通しない程度の細かい切り込みを入れる加工で、これにより密閉部を手で簡単に押し開けられる。

同社で新製品開発を担当する高城竹夫取締役は「ミシン目も考えたが、完全密封ではない。(商品の)安全性確保のため、開けやすいが密封された袋を作るのに苦労した」と明かす。ミラクルパックは自動包装機のテストも実施済み。商品の自動包装で人手不足対応ができる点も訴求する方針だ。(東大阪・友広志保)

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