50業務を自動化し年900時間削減した宝HDの取り組み

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週一のRPA定例会で、課題の共有などを行う

宝ホールディングス(HD)は、働き方改革の一環でRPA(ソフトウエアロボットによる業務自動化)を活用した効率化を進めている。2018年度は経理部門などで約20業務をRPAに置き換える試用を実施し、年約900時間の削減に成功。19年度は支社や工場など適用範囲を広げて本格導入し、約50業務を置き換えて、18年度比3倍以上となる年3024時間の削減を達成する見込みだ。20年度は国内グループ会社への展開や、人工知能(AI)を活用した業務の効率化実験なども加速させる方針。

宝HDは、従業員の所定外労働時間が増えていることを課題視。18年8月に仕事の効率化を目指す「仕事エコプロジェクト」を立ち上げた。酒類・調味料など約1200にのぼる商品の統廃合にルールを設けたり、在宅ワークを試験運用するなど、あらゆるアプローチで業務効率化を追求してきた。

RPA導入はプロジェクトの大きな柱。効率化によって新たに生まれた時間を「企画や顧客との商談といった、より創造的な業務に振り向けたい」(松本博久環境広報部長)考えだ。

具体的には、営業部隊が販促資料に使う、スーパーやドラッグストアなどのチラシをデータ保存する作業を自動化した。これにより年間で約900時間以上の削減を見込む。人事部門では宝HDと事業会社の宝酒造、宝酒造インターナショナルの従業員約1500人を対象に、勤怠を管理。労働時間が一定のしきい値を超えた時点で本人と上司宛てにメールで注意喚起していた。これを自動化すると、年約80時間を削減できるという。

RPA導入を主導する事業支援・IT推進部の杉本賢二副部長兼企画課長は「シナリオ作成者の育成を毎年メニュー化している」とし、IT人材の育成に注力する。AIによる画像認識やチャットボットなどを使った業務効率化の実験も進める。業務の自動化を、従業員の働きがいや採用のしやすさにつなげ、持続的成長を目指す。(京都・大原佑美子)

日刊工業新聞2月12日

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