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気鋭のベンチャーたちが語る!フードロボットの未来とは

食品や外食向けロボット開発への意識とは

コネクテッドロボティクス(東京都小金井市、沢登哲也社長)とアールティ(同千代田区、中川友紀子社長)、スマイルロボティクス(同文京区、小倉崇社長)のロボットベンチャー3社は、東京・秋葉原で「フードロボティクスの未来」と題した講演を行った。各社が食品や外食向けのロボットを開発、展示会の出展や資金調達などで事業拡大を図っている。人手不足を背景にしたロボットの成長性は認めつつも、商品化では他社がやらない分野への特化や、ロボットの能力を見極める目が不可欠と指摘した。

コネクテッドは外食のたこ焼きロボットやソフトクリームロボット、コンビニエンスストア向けの総菜提供ロボットなどを開発している。沢登社長は「ロボットアームの価格はここ10年間で2分の1に下がる一方、人件費は上昇している」と指摘した上で「両者の線が交差した以降にロボットの普及期がやってくる」と述べた。

他方、ロボット開発で効率化や人件費削減の視点にとらわれ過ぎると食品産業に必要なにぎわいやサービス精神が失われてしまうと強調。「店の一番の望みは、コスト削減よりも売り上げアップ。ロボットでコスト削減ができなくても、売り上げが増えれば御の字になる」と話した。

アールティは食品工場の弁当工程など向けの協働ロボットを開発する。人間の女性と同じ大きさで、作業途中に人がぶつかっても、そのまま仕事を続行できる。中川社長は「食品ロボットは必ずしも能力が一人前でなくても良い」と話し、協働作業で2人分の仕事量を2・5人分や3人分に増やせれば、「それでいいとする分野が食品業界には多数ある」と指摘した。ロボットと一緒に生活するイメージはまだ先の話で「ロボットと人が一緒に働く職場が現状の姿だ」と述べた。

スマイルロボティクスは移動ロボットとアームを組み合わせた配膳・下膳ロボットを製作する。小倉社長は「外食産業は人手不足と人件費高騰のため、超高級店と低価格セルフサービスの店に二極化している」としつつ、ロボットでこの穴を埋め、気軽に入れる店を支援したいと話した。

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日刊工業新聞2020年2月12日

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