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ジンジャー焼酎が海外で人気なワケ

ジェトロの支援事業で輸出に成功

日本貿易振興機構(ジェトロ)では、海外展開に関心のある中堅・中小企業を対象として、全国から幅広く支援機関が結集したワンストップの支援サービスを提供している。2018年から米国向けにジンジャー焼酎「RIHEI GINGER」の輸出販売に成功した落合酒造場(宮崎県宮崎市)も支援サービスを利用したうちの一つだ。

海外展開を決意したきっかけは、ジェトロセミナー。酒類の中でも手付かずの領域だった蒸留酒の枠を狙い、ハイクラスのバーをターゲットにする戦略は、落合亮平社長の認識と同じだった。

セミナーで事業戦略に共感したことで、輸出に向け本格的に動くことを決心。ジェトロの海外展開支援事業「新輸出大国コンソーシアム」による専門家の支援を利用することに。アルコールの海外展開に造詣の深い専門家から、商品開発や販路開拓、契約交渉等幅広く支援を受けた。

専門家の知識とノウハウを駆使し、SWOT分析に基づき、会社の強みや弱みといった内部的な面と競合や市場トレンドといった外部的な面を徹底的に見つめ、事業戦略を固めていった。落合氏は「初めて自社を客観的に見直す機会となり、過去と未来を自分の中で整理することができ、米国でも勝負する自信につながった」と振り返る。海外取引には、言語、ラベル表示、販路開拓、契約交渉など課題が山積みだったが、専門家の支援で乗り越え海外展開に成功。2018年夏から半年で1000本以上を輸出した。落合酒造場は今後も焼酎の地名度を上げつつ、さらなる販路開拓、新商品展開を目指している。

こうした支援サービスを通じ、引き続き、中堅・中小企業の海外展開を支援していきたい。

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