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ゲート通るだけでOK!?スマート図書館の中身

ウォークスルー形式で 100%に近い認識率を実現
ゲート通るだけでOK!?スマート図書館の中身

ウォークスルー型図書自動貸出システム

和歌山県有田川町と富士通マーケティング(FJM、東京都港区、広瀬敏男社長、03・6712・3111)は、貸し出しと返却手続きを自動化するスマート図書館の実現に向け、ICタグを活用した「ウォークスルー型図書自動貸出システム=写真」を構築し、運用を始めた。

利用者はバッグに利用者カードを入れたまま、借りたい本を持って読み取りゲートを通過するだけで、簡単に貸し出し手続きが完了し、登録済みのメールアドレスに知らせが届く。返却時は自動返却ポストを利用することで、貸し出しと返却手続きの両方で貸し出しカウンターに立ち寄る必要がなく、プライバシー保護にも役立つ。自動化により、職員の窓口業務も大幅に削減できる。

既存の自動貸出機は利用者自身で貸し出し操作を行うが、今回は機器操作に不慣れな人でも簡単に貸し出し手続きができるように、操作や作業が不要となる読み取りゲートを考案した。

開発では歩行速度や冊数、持ち方など利用シーンを想定。確実にICタグを認識させるため2018年から実証実験を重ね、アンテナの配置や構成を検討した結果、通路を通過するだけのウォークスルー形式によって100%に近い認識率を実現した。

日刊工業新聞2020年1月28日

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