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山岳救助をロボットで!救助・運搬する無人陸上型ローバー

オプテックス工業(山形県尾花沢市、本間忠雄社長、0237・23・3241)は、防災用途などを想定した無人陸上型ローバーを開発した。10月に北海道上士幌町で開かれたロボットによる山岳遭難救助コンテストで実環境の稼働を確認した。同機の開発を機に、ロボット開発のエンジニア人材の育成などを通じ、モノづくりによる地域活性化につなげたい考えだ。

ロボコンで動作確認

無人陸上型ローバーは北海道上士幌町で開かれた「ジャパン イノベーション チャレンジ」で山中のマネキン(約50キログラム)を救助し、指定の場所まで搬送する課題に参加した。飛行ロボット(ドローン)からの情報なども受け、運用可能な機体制作をオプテックス工業が担った。自社の強みである産業機械技術を活用した。

同コンテストでは山中約2キロメートル以上の走行を確認し、「通信方式の実証もできた」(村越則之執行役員FA事業部付部長)という。マネキンの救出までは達成できなかったが、大学などから同機の性能が注目された。

今後、オプテックス工業は地元自治体などとも手を組み、ロボット開発を通じ地域でのエンジニア人材の育成につながる取り組みなどを検討していく。山形大学や東北大学など「学」への技術提案も進めている。

オプテックス工業は自動省力化機器の開発、設計、製造などを手がける。経済産業省の「地域未来牽引企業」に選定されている。

日刊工業新聞2019年11月29日

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