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プラスチックを年1250トン削減するファミマ、決め手は植物由来原料

サラダ容器はすべて、おにぎりはフィルム薄く
プラスチックを年1250トン削減するファミマ、決め手は植物由来原料

サラダ容器やアイスコーヒーのカップ、マドラーは再生PETなどに変更

 ファミリーマートは環境対策強化のため、プラスチック使用量削減を加速する。2020年度末までに、サラダの容器は全品でトウモロコシやサトウキビなどを原料にしたポリ乳酸(PLA)などの容器に切り替えるほか、おにぎりやサンドイッチは包装フィルムを薄くする。同社では20年度には年間のプラスチック使用量を17年度比で1200―1250トン削減する。

 ファミリーマートでは業界に先駆けてPLAの採用を進めてきており、これをさらに推進する。サラダ容器はPLAのほか、素材の一部が植物性由来のバイオマスポリエチレンテレフタレート(PET)や、回収ペットボトルが原料の再生PETも使用する。サラダ全品を対象にこれらのエコ容器を採用することで、年間約800トンのプラスチックを削減できる。

 アイスコーヒーの容器は再生PETをカップとふたの一部に使用する。マドラーは木製に変更する。マドラーが入った袋もプラスチックから紙製にする。フラッペのフタの一部も再生PETに切り替える。アイスコーヒーのストローの長さもこれまでより5%短くする。これらによりプラスチック使用量を年間250―300トン削減する。

 おにぎりとサンドイッチのフィルムは新素材に変更して、いずれも従来比で5マイクロメートル薄い35マイクロメートルにする。この変更で、年間で150トンのプラスチック使用料削減になる。このほかフードロス対策として、消費期限延長のために総菜などのプラスチック製ふたをシール包装に変更したことも、薄型に伴うプラスチック削減に寄与。パスタなどでも同様の措置を検討している。
日刊工業新聞2019年10月29日(生活)

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