世界初の事業化へ、紙おむつリサイクル技術が完成した!

ユニ・チャーム、使用済みを原料に

 ユニ・チャームは17日、使用済み紙おむつを原料に新しい紙おむつを製造するリサイクル技術が完成したと発表した。パルプ、水分を吸収する高分子ポリマーとも新品と同等の品質に再生し、繰り返し使用できる。2021年度以降に世界初の紙おむつリサイクルの事業化を目指す。関連技術を他社にも開放し、業界全体に再生パルプを普及させる。

 ユニ・チャームは15年、使用済み紙おむつから回収したパルプをオゾン殺菌し、衛生的に使える品質に再生する技術を開発した。その後、高分子ポリマーを脱水し、水分を吸収する機能を回復させる技術も確立。16年からは鹿児島県志布志市で家庭から使用済み紙おむつを集め、実際に再生する実験を行って品質を確認できたことで、リサイクルの事業化を決めた。

 再生パルプはトイレットペーパーやメモ用紙などの紙製品にも再利用できる。同社は1日付でリサイクル事業準備室を立ち上げ幅広く商品展開を目指す。

 現状、使用済み紙おつむはほとんどが焼却処分されている。高齢化によって成人紙おむつの廃棄量が増えており、自治体の焼却負担が増している。紙おむつリサイクルが普及すると自治体の負担が軽くなる。ユニ・チャームにとってもパルプ製造の森林資源やエネルギーの消費を抑えられ、環境対策にもなる。

 一度の使用で捨てられる「使い捨てプラスチック」が社会問題化している。紙おむつも使い捨て商品であるため、宮沢清CSR本部参与は「売ったメーカーの責任として開発に取り組んだ」と語った。

日刊工業新聞2019年10月18日

  

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