パナソニックは5割増産、クルマ電動化の波で電子部品の投資激化

世界4極体制の構築へ

 パナソニックは2024年までに、電気自動車(EV)などの駆動部分に使う電子部品の生産能力を現状比5割強まで引き上げる。日本、中国、スロバキアにある既存3工場に自動化された複数の生産ラインを順次投入し、拡大する自動車の電動化需要を取り込む。投資額は明らかにしていないが、50億円程度と見られる。さらに中長期的には、日本から部品を輸出している北米にも生産ラインの新設を検討し、世界4極体制の構築を視野に入れる。

 増産するのは「車載用フィルムコンデンサー」。他のコンデンサーと比べ高電圧、大電流を扱うことができ、電動車の駆動モーターを制御するインバーター(電力変換装置)に使われる。パナソニックは車載用フィルムコンデンサーで世界シェア首位の70%を握る。

 同コンデンサーを生産するのは富山工場(富山県砺波市)、中国広東省の江門工場、欧州のスロバキア工場。スロバキア工場については欧州自動車メーカーからの需要が旺盛なことから4月に現地生産に乗り出した。各工場に「組み立て完成工程」を自動化した最新ラインを増設する。

 パナソニックによると、世界のEVやプラグインハイブリッド車(PHV)、ハイブリッド車(HEV)といった電動車の販売台数は、30年に18年比約7倍の3400万台まで高まるとみられる。

 環境規制などにより中国や欧州では今後、ガソリン車から電動車への置き換えが加速するほか、米国でも次第に電動車の需要が広がる見通し。

 車の電動化に対応し、電子部品メーカーの増産投資に向けた動きは激しくなっている。パナソニックと同様にフィルムコンデンサーを手がけるニチコンも、20年度に中国で現地生産を開始する予定だ。

日刊工業新2019年10月14日

  

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