国立大の外部資金獲得力で交付金配分、選ばれた5大学とは?

内閣府の新規事業

 内閣府は国立大学の外部資金獲得の努力に対して交付金を配分する2019年度新規の「国立大学イノベーション創出環境強化事業」で、採択の5大学を決めた。国立大が目指す三つの役割のうち「世界」の16大学からは千葉大学(配分額は5億円)、東京工業大学(同4億円)が選ばれた。「地域」「特色」を選んだ計70大学からは東京医科歯科大学(同3億円)、山梨大学(同2億円)、名古屋工業大学(同1億円)が採択された。

 同事業は産学共同研究や寄付など民間の資金獲得に向けて、大学の努力を評価して自由度の高い交付金で後押しするものだ。「世界」の大学の1次審査は1位千葉大、2位東京農工大学、3位九州大学、4位は東工大と筑波大学だった。「地域」「特色」では1位岐阜大学、2位山梨大と名古屋工大、4位東京医科歯科大、5位は九州工業大学と福井大学だった。

 1次審査は産学共同研究における間接経費(目標は政府資金による研究費と同様の30%)の割合など、実績データを見た。通過した大学の2次審査は、今後の外部資金獲得増に向けた計画の実現可能性などをヒアリング。1、2次審査の合計点で決めた。1次の順位と最終結果の入れ替わりが多い結果となった。

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国立大が生き残っていくための「卓越」という選択

日刊工業新聞2019年9月19日

山本 佳世子

山本 佳世子
09月19日
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指標の選び方で多様な大学の改革が評価できる。このことを実感する発表だった。というのは間接経費割合は、研究大学の方が企業に対して強気に出られるため、上位だろうと想像していたからだ。実際は間接経費比率の「伸び」ということで、1次審査通過の岐阜大や福井大という名が目を引いた。しかし最終結果はまた違う結果となった。「今後、どこまで伸ばすのか」という2次審査で重視された戦略を、実効的な形で持つ大学は限定されているためだろう。千葉大学が、1次も最終もトップに輝いたいきさつが大いに気になった。

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