ビル管理サポート、日立が東南アジアに照準の理由

エレベーター稼働状況、スマホで可視化

 日立製作所は2020年度に、アジア地域でビルオーナーなどがスマートフォンで昇降機の稼働状況を確認できるサービスを始める。日本国内での提供開始に続き、海外の成熟市場でも災害時のエレベーター復旧状況などの可視化ニーズに応える。また、各種サービス提供の基盤となるグローバル管制センターへの投資を増やし、ビル管理業務を効率化できる先進的サービスを拡充する。

 日立製作所と子会社の日立ビルシステム(東京都千代田区)が、主にシンガポールやタイ、マレーシアで顧客向けに昇降機の稼働データ提供サービスを開始する。ビルオーナーや施設管理者がスマートフォンやパソコンから専用ウェブサイトに入り、エレベーターなどの稼働状況・保全情報を把握できる。他にも、運行制御やかご内のモニター表示変更、設置カメラの映像入手などが遠隔地から実行可能だ。

 従来は、ビルオーナーなどが昇降機の状況を知りたい場合、日立ビルシステムに連絡して報告を受ける方法しかなかった。今回のサービスは、特に災害発生時など緊急事態において即座の現状把握が必要な顧客の希望にかなう。日本では19年内に先行してサービス提供を予定する。

 同社はこれまで成長をけん引してきた中国のエレベーター新設需要が減少し、それを補うビルサービス事業の拡大が不可欠だ。中国や東南アジアで有償の遠隔監視サービスを広げて、持続的な利益成長を目指す戦略だ。

<<関連記事>
スマホで呼び出せる「おもてなしエレベーター」

日刊工業新聞2019年7月18日

  

ファシリテーター紹介

記者・ファシリテーターへのメッセージ

この記事に関するご意見、ご感想
情報などをお寄せください。