落合陽一氏が総合監修!物理世界とデータが融合した未来社会とは?

日本科学未来館が今秋、新しい常設展示を公開

新常設展示のイメージ
**落合氏の示す未来社会の世界観とは? 
 日本科学未来館(東京都江東区)は20日、メディアアーティストで、筑波大学准教授の落合陽一氏が総合監修した、物理とデータの世界が融合した未来社会の世界観を示す新常設展を今秋公開すると発表した。常設展の一部を改修し、「日常に溶け込む計算機環境、自然と人間」(仮称)と題した展示を行う。計算機資源の驚異的な発展によって、日常の物理空間と、計算機によって構築されるデータ空間の線引があいまいになる中、人間の感覚、知能、そして常識までもが通用しない世界がやってくるかもしれない。展示会では、そんな未来社会における人間や自然のあり方、世界観などを考えるヒントにしてもらう。

 落合氏は、「新しい展示の技術や見せ方について、未来館の職員や専門家の方々と2年にわたる長い議論を重ねてきました」とコメントしている。

 展示では例えば、陶器や熱帯魚などの本物と、計算機資源で作り出された本物そっくりなコピーを対比させるなど、こうした展示物を数多く並べることで、「来場者の知覚を揺さぶる」。

 また、美しさで有名なモルフォ蝶の実物標本と、最新の印刷技術で再現した蝶を混在させることにより、本物と造形物との区別が意味をなさない世界観などを示すという。

 さらに、こうした魔法のようなことを可能にした「統計的解法」や「解析的解法」といった技術的な思想の移り変わりについて、音楽や写真、通信技術などを例に振り返り、来場者と一緒に考えていくような展示にするという。

落合陽一氏のコメント


落合陽一氏(公式サイトより)

「新しい展示の技術や見せ方について、未来館の職員や専門家の方々と2年にわたる長い議論を重ねてきました。年単位で展示される常設展示に、日進月歩の計算機技術を古びないように組み込むには、短期的な技術動向に右往左往するのではなく、『中心になる考え方』と『表現と体験』を結びつけることが不可欠です。我々自身も豊富な応用事例を学びながら展示を組み上げてきました。インターネット以後の計算機技術は限界費用を低下させ、そのことによって自由な発想の表現が可能になった時代を担う子どもたちや、高齢長寿の時代に知的好奇心を殺さずに生きる大人たちに、ブラックボックス化した計算機技術の裏も表も楽しみながら体験してもらいたいと考えています」

ニュースイッチオリジナル

COMMENT

小川淳
デジタルメディア局
編集部部長

日本科学未来館の常設展示は「世界をさぐる」「未来をつくる」「地球とつながる」の3つのテーマに分かれており、今回は3階の「未来をつくる」ゾーンのうち、3分の1を入れ替えて、展示するそうです。詳細や公開日などは未定ですが、ぜひとも実際に体験し、感覚を揺さぶられてみたいです。

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