プレスで「はすば歯車」、アマダとスバルがコスト3割減の製造法

加工時間も4分の1、早期の実用化を目指す

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振動プレスの新工法で製作したヘリカルギア「はすば歯車」
 アマダホールディングス(HD)は、SUBARU(スバル)と変速機に使う歯車の加工時間を従来比75%減、総コストを同30%減にする工法を開発した。工作機械での削り出しから、プレス機械での加工に置き換えた。制御の自由度が高いサーボプレス機で振動を与えるように断続的に材料を加圧する。加圧方法や金型に油を充填するなど工夫した。安価に精度の良い歯車を量産できる新工法として、早期の実用化を目指す。

 歯すじが斜めに入ったヘリカルギア(はすば歯車)の新工法「フルードパルス鍛造」で、アマダHD傘下のアマダオリイ(神奈川県伊勢原市)とスバルの成果。関連特許を共同出願した。設備の設置面積は従来比で半減するという。専用の金型も不要。現段階では成形現象が生じる理論が十分に分かっておらず、今後実用化に向けて大学などと解明していく。

 新工法は、中空円柱の材料を入れた金型内を油で満たす。一般的な加圧動作であるリンクモーションと、振動を与えるようなパルスモーションで成形する。中空部の油が芯の役割をし、穴径を細めずに、外周の上下端が整った歯車に仕上がる。両社の取り組みでは、加圧能力300トンのアマダオリイのサーボプレス機、変速機のギアに使われるクロム鋼を使った。

 これまでも同様の歯車をプレス成形する取り組みはあったが、中空に鉄芯を出し入れする手間や、上下端の形状が不十分になるなどの課題があったという。

 アマダHDは新工法を他の歯車加工にも応用していく考えだ。

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日刊工業新聞2019年6月13日

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