欧州発、住友化学のプラスチック複合材を日本に!

「エコ」のニーズ、自動車に照準

 住友化学は欧州子会社が開発した持続可能な素材を使ったプラスチック複合材を日本市場で提案を始めた。間伐材由来の木材繊維とポリプロピレン(PP)を混合した材料などを用意した。欧州では自動車をはじめ、持続可能な材料の採用ニーズが高く、素材開発が進んでいる。グループ各社の得意分野を活用し、日本でも自動車向けを中心にニーズの先取りを狙う。

 住友化学は欧州で木材繊維を30―40%混合したPPを開発し、今後自動車部品などへの採用を目指している。木材繊維はガラス繊維より小さいながらも樹脂の補強効果があり、比重はガラスより小さい。ある程度の強度が求められるケース類などに採用を提案する。

 このほか欧州では、再利用PPを使ったガラス繊維複合材料を展開し、すでに採用が始まっている。再利用PPは、市場から回収された品質・特性にバラつきのあるPPを購入し、同社の混練技術を生かして新品のPPと同様に使いこなせるようにしたもの。ドアやトランクなど高い強度の求められる用途での利用拡大を図る。

 欧州車メーカーは持続可能な素材の採用に積極的で、独BMWは電気自動車(EV)「i3」の内装にケナフ麻繊維を採用。車体を構成する素材の95%をリサイクル可能な材料とした。欧州子会社はこうした最先端のニーズを捉えやすい。

 国内グループ会社の住友精化は二酸化炭素を原料に使ったポリカーボネートをエレクトロニクス製品の回路材料向けに商品化。グループをあげて持続可能な素材の開発に取り組む。

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