日本にエボラ病原体 「BSL4」施設で保管?

厚労省・感染研、検査目的で冷凍保管

 厚生労働省と国立感染症研究所が、致死率の高いエボラ出血熱などを引き起こすウイルスを今夏にも初めて輸入し、感染研村山庁舎(東京都武蔵村山市)の「BSL4」施設で保管する可能性があることが8日、分かった。訪日客の増加が続く中、患者が出た場合の検査法の精度向上が目的。近く地元住民らに方針を示す計画という。

 同省によると、輸入を検討するのは、感染症法で最も危険度が高い「1類」に指定されるエボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、南米出血熱、マールブルグ病、ラッサ熱の病原体。輸入や譲り受けなどは禁止されているが、感染研は同法に基づく輸入許可を受け、海外の研究機関からの入手に向けて調整を進める予定。冷凍した状態で輸入し、厳重に保管するという。

 「BSL4」は、国際基準で危険度ごとに4段階に分けた病原体のうち、最も危険度が高いものを扱うことが可能な設備を持つ研究施設。施設内の気圧を低くして、外部に病原体や空気が漏れないように管理する。国内では、感染研村山庁舎の1カ所だけにある。

 厚労省などは2018年11月、感染研や地元自治体、住民らとつくる協議会でウイルスの輸入に向けた考えを提示。その後も説明会などを繰り返しており、今後住民らの理解が得られたと判断されれば、夏にも輸入される見通しという。

日刊工業新聞2019年5月9日

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