三菱ケミカルの社内ベンチャー、研究開発トップに独自予算
三菱ケミカルは2019年度から、研究開発部門を主体に社内ベンチャー制度を立ち上げる。同部門のトップが数億円の独自予算を持ち、研究者の提案した研究テーマから選定し、育成する。研究者の活動の自由度と意欲を高める狙い。多様な社会問題の解決に向けて化学の果たせる役割は大きいとみて、研究者の発想を生かした新事業開発を加速する。
研究開発部門を担当する垣本昌久常務執行役員は「イノベーションに必要なのは自主性」と語り、そのために必要な複数の施策を推進している。業務改革とシナジー最大化、新事業創出の三つが柱で、社内ベンチャー制度は新事業創出の取り組みの一つ。すぐに企業を設立する必要はなく、研究開発や事業開発の進展に合わせて柔軟に運用する。選定件数は決めていない。
この活動を下支えする取り組みとして、同社では研究者が執務時間の10%を自分の好きな研究に使ってもよいとする“10%カルチャー”を新たに導入した。業務改革によって、この時間を捻出する。実験助手などのエキスパート職の増員や関連設備の更新などを検討する。また、社内外と交流する機会を増やし、アイデア発想や事業化の推進に活用する。
同社は三菱ケミカルホールディングス(HD)傘下の化学系企業が統合し、17年4月に発足した。研究者には研究内容を社会に出し、役に立ちたい思いが強い一方、研究以外の業務が多く、社内外との交流が少ない課題があった。
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「野武士」旭化成、競合他社からの嫉妬も
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