炭素繊維を太さ0.1―1mmの糸状に、どんな用途がある?

垣堺精機などが加工技術を開発、

 垣堺精機(埼玉県小鹿野町、垣堺正男社長)は、ジャパンマテックス(大阪府泉南市)と共同で炭素繊維を糸状に加工する技術を確立した。帯状の炭素繊維をスリッターマシンで切断後、一定の本数を束ねてより、最後に極細のステンレス線を巻いて固定する。糸状になった炭素繊維を編み込むことで、さまざまな製品に加工できる。2020年初頭の商用化を目指す。

 糸の太さは0・1ミリ―1ミリメートル程度で、炭素繊維の本数を増やすことでさらに太くすることも可能。例えば、120本の炭素繊維で太さ約0・5ミリメートルの糸にできる。糸の長さは数千メートルも可能で、一般の糸と同様、ボビンやカセットに巻き取ってユーザーに供給する。

 製造装置は帯状の炭素繊維を平らに整える「開線(かいせん)」装置、スリッター、撚糸(ねんし)装置からなり、ジャパンマテックスが撚糸の機構などを開発した。価格は5000万円から1億円程度を想定する。販売は垣堺精機、ジャパンマテックスそれぞれが行う。

 垣堺精機では「世界で初めての素材になるので、どんな用途があるのか、いろいろなサンプルをつくる必要がある」(垣堺社長)ため、当初は糸での供給からスタートする考え。編んでシート状にしたり、切り刻んで補強材にしたり、「さらに太くしてワイヤにすれば、鋼製よりも細くて軽く、さびないロープにできる」(同)など、炭素繊維の強みを生かせる多様な用途を想定している。

 販路は国内だけでなく海外へも展開する予定。まずは提携関係にあるドイツの大学と研究機関に提案する考えだ。

  

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