パソナマーケティング（大阪市中央区）は４月から、メーカーのリコール時の業務を一括で請け負うサービス「リコールバスターズ」を始める。メーカーの営業や技術出身のシニアエキスパートが対策を立て、販売先の顧客宅へ訪問し、説明や商品回収などを行う。案件により異なるが、月額数十万円から対応する計画で、初年度に１００件を受託し５０００人を稼働させる計画。

　大手から中堅、中小のメーカーや流通業などを対象にする。これらの企業が製品事故や説明書の不備などで製品リコールをすると決めた際、リコールバスターズのシニアエキスパートが即日プロジェクトチームを立ち上げる。顧客宅への電話連絡や直接訪問、商品回収のほか、相談窓口の設置、取り換え工事が必要な場合は工事業者への説明や日程調整も代行する。リコールすべきかどうか、リコール後の対策、未然防止といった相談にも応じる。

　まずパソナマーケに登録している実務経験の豊富なシニア人材の中から１０人をプロジェクト責任者にし、責任者が中心となってシニア人材を采配する。３年後には２００件、シニア人材１万人の稼働を見込む。

　これまでは、経験豊富な人材が登録されていることを知っている大手家電メーカーや寝具メーカーなどの依頼を受けてリコール対応してきた。一方、企業は取扱製品量の増加や輸入品の増加などで製品事故対策を強化しているが、ＳＮＳなどの普及でよりスピーディーな対応を求められている。特に中堅、中小企業では対応する人材や情報の不足に悩みを抱えており、サービス提供を決めた。