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IoTで産業用ロボットの稼働を「止めない、遅らせない、見逃さない」!

保守サービス改革による究極の生産効率向上を狙う
IoTで産業用ロボットの稼働を「止めない、遅らせない、見逃さない」!

ファナックは遠隔監視機能を提供


将来は収益源、差別化要因に


 昨今はスマホ、タブレット端末などが普及し、ユーザーが使いやすい予防保全サービスを提供しやすくなっている。機器そのものでの差別化要因が少なくなる中、将来的にはIoTを駆使したサービスなどが、FA各社の収益源になると予想する声もある。

 現在はまだ模索が始まったばかりで、各社のアプローチ方法はさまざまだ。プログラマブルロジックコントローラー(PLC)を手がけるオムロンのように、自社製機器にとどまらない広範囲の稼働データを収集・活用する取り組みも関心を集めている。

 ドイツの「インダストリー4・0」や米国の「インダストリアル・インターネット」など、海外ではIoTを用いた製造業革新の動きが加速している。業界標準になり得る強力なシステムがこの先日本から現れるのか、FA各社、そしてユーザーの動きが注目されている。
(文=藤崎竜介)
日刊工業新聞2015年08月13日 機械・ロボット・航空機面
政年佐貴惠
政年佐貴惠 Masatoshi Sakie 名古屋支社編集部 記者
産ロボのIoT化は今後、予防保全だけでなく、ワークの品質管理といったより生産に近い部分まで広がるだろう。画像認識や温度、湿度など周辺の機器を組み合わせた、いわゆるソリューション展開が不可欠で、システムインテグレーションの重要性が増しそうだ。

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