CGキャラの“モナリザ効果”防ぐディスプレー技術の効果

東工大が開発

 東京工業大学の三武裕玄助教らは、どんな角度から見てもCGのキャラクターと目があってしまう「モナリザ効果」を防ぐディスプレー技術を開発した。ディスプレーを二重にして黒目を手前のディスプレーに表示する。CGのキャラクターに扮する「VTuber」と大勢が掛け合う場面で、話している対象を明示できる。

 VTuberがアイドルとして活動したり、店頭で店員として働いたりと、CGのキャラクターが現実の世界で多人数と掛け合う場面が増えている。ここでキャラクターの黒目が正面を向いていると、キャラクターの顔の向きにかかわらず目があってしまうモナリザ効果が生じる。ディスプレーをどの角度から見ても目が合うため、取り巻き全員が自分に話しかけているように感じてしまう。

 今回、ディスプレーを二重にしてCGの黒目だけを手前に表示した。すると視線の先にいない相手は目があわない。15センチメートルの顔幅の場合、5ミリメートル黒目を離すとモナリザ効果が消えた。顔が大きくなっても黒目を離す距離を広げることで対応できる。

 1枚目のディスプレーに黒目を表示すればモナリザ効果が生じる。簡単に切り替えられるため、呼び込み段階ではモナリザ効果をオンにして人の足を止めさせ、大勢とかけ合いが始まったらモナリザ効果をオフにして誰と話しているか明示する運用を提案する。

 モナリザ効果はCGに限らず平面に描かれた顔で生じる。二重化というシンプルな対策で解消できるため応用範囲は広い。

日刊工業新聞2019年3月21日

  

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