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サイバー保険「検討したことない」7割の現実

企業規模で加入率に大きな差
 日本損害保険協会は、サイバー攻撃による情報流出や業務停止に備えるサイバー保険に関するアンケートを発表した。サイバー保険に「加入している」と回答した企業の割合は12・0%にとどまり、73・3%は「検討したこともなく、加入もしていない」と答えた。

 規模別では、従業員1000人以上の企業では「加入している」が30・4%だったのに対し、50人未満では4・9%と大きな差が出た。

 サイバー保険の認知度については「よく知っている」が7・7%、「ある程度知っている」が17・9%と合計で3割を下回った。「名前だけは知っている」は31・7%、「知らない」は42・3%に上り、認知の遅れが浮き彫りとなった。

 実際に不正アクセスなどのサイバーセキュリティー事故を経験したことがある企業は14・1%だった。このうち、サイバー保険に「加入している」割合は21・0%で、「加入したことはあるが、今は加入していない」「加入を検討したが、加入しなかった」を含めると51・6%が保険への加入や活用の検討をしていた。

 調査は2018年12月から1月にかけてインターネットと郵送で1万2500社に対して実施。1113社から回答を得た。
日刊工業新聞2019年3月13日

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