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米露"失敗"で注目されるJAXAの宇宙船

「こうのとり」5号機、16日打ち上げへ
米露"失敗"で注目されるJAXAの宇宙船

前回の「こうのとり」打ち上げは2013年8月4日(写真はJAXA提供)


NASA物資も緊急輸送


 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、8月16日の打ち上げを予定している国産物資補給船「こうのとり」に、米航空宇宙局(NASA)の物資を緊急で追加する。追加分はNASAが6月、スペースXの無人補給船「ドラゴン」で輸送する予定だったが、ドラゴンの打ち上げが失敗したため、こうのとりに積載することが決まった。
 
 今回、緊急輸送するのは、空調機から排出された凝縮水や尿を飲料水に再生するために国際宇宙ステーション(ISS)で使用している装置の交換部品(ポンプやフィルター)のほか、軌道上のクルーの衣類など計210キログラム分。追加分は29日に種子島空港に届く。
 
 こうのとりは、約6トンの物資を輸送できる。現在は5・4トン分を積載しており、余裕があるため急きょ追加する。
日刊工業新聞 2015年07月17日 4面/07月29日 科学技術・大学面
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
今回はいつもの「H2A」ではなく、大型の「H2B」ロケット。打ち上げは約2年ぶりとなります。米ベンチャーなどが相次いで打ち上げに失敗する中、これまで4回中すべて成功している日本の宇宙船に欧米からの「期待」も高まっています。

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