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7月に最も読まれた記事ランキング!東芝、アップル、三菱重工・・

 ニュースイッチ編集部です。

 7月はなんといっても東芝。不正会計への関心が高くベスト10のうち5本を占めました。ニュースイッチでは東芝問題について、単なる速報ではなく、日刊工業新聞に過去掲載された記事を同時に取り上げ、問題の根源がどこにあったのか、記事掲載時と今の状況はどう違うのか、報道の検証とともに「過去」と「今」をキュレーションしています。そのような見せ方ができるのも、ニュースイッチの大きなな特徴です。今後もさまざまな情報の読み解き方を提供していきますので、ご期待下さい。

 そのほかでは、アップルとBMWの提携交渉や、三菱重工業が買収することになったユニキャリアなど話題性があり、内容の濃いニュースがランクインしました。

7月(7月1日~7月31日)記事PVランキング


1.アップルがBMWと電気自動車で提携交渉、独誌報道
 ファシリテーターコメント
 アップルがEVに参入したとしても、正直言って、グーグルの自動運転車のような驚きはない。一方、この分野で潜在的なライバルになるテスラは、かなりとんがったEVを出し、給電ステーションの「スーパーチャージャー」を続々と開設するなど、競争激しい自動車産業にあって独自の地位を築いている。アップルはお金もあるし優秀な人材もいるので、どんなクルマを世に送り出すのか、とりあえずはお手並み拝見といきたい。

2.揺れる東芝「社長交代」過去3回の会見で語られたこと
 ファシリテーターコメント
ニュースが時系列で連なるとストーリーになり、ストーリーを束ねると背景などが見える「洞察」に変わる。

3.続・ユニキャリア売却の波紋!なぜニチユ三菱に決まったのか?深層レポート
 ファシリテーターコメント
 フォークリフト業界は地味ではあるが再編を繰り返し面白い業界。環境規制対応がコスト、技術面で企業に重くのしかかかっている。需要をけん引してきた中国市場の動向も注意しなければいけない。

4.ユニキャリア売却の波紋!フォークリフト業界再編の深層レポート
 ファシリテーターコメント
 ユニキャリアの案件とは少し話がそれるが、一連のシャープの再建過程をみると、銀行が主導するために生じる利益相反と、成長戦略の限界を感じる。純粋エクイティではないため、銀行の債権保全が優先されるからだ。一方で、政府系のファンド、ここでいう産業革新機構は、税金を元手にしているため、目に見える投資家が不在であり投資家からのガバナンスが利きにくい。革新機構は、一義的にそれぞれのディールで個別の判断をしているだろうが、だれかの意向を忖度することもないとはいえない。ユニキャリアの決着は、今後、訪れるルネサスエレクトロニクスの出口戦略のヒントになるかもしれない。
※今朝の一部報道がその通りなら、買収価格はかなりつり上がった感じがする。

5.揺れる東芝「不適切会計」の起源を考える
 ファシリテーターコメント
 東芝を長く取材してきて、西田さんの経営者としての魅力を近くでみてきた。一方で、西田さんのキャラクターは東芝にとってかなりの「異端」「異物」だったといえる。佐々木さんへの後継指名は、西田さんだけの強い意向ではない。今回の件で経営トップの進退が取りざたされているが、新体制の人選では、日立が経営を立て直す時に、子会社にいた川村氏(現相談役)や中西氏(現会長兼CEO)を呼び戻したように、幅広い選択肢から最適な布陣と人材を選んで欲しい。

6.揺れる東芝「屋台骨・半導体」は大丈夫か
 ファシリテーターコメント
 東芝社内では収益変動の大きい半導体事業について、特にインフラ部門などからは格下扱いされていた。実際、過去にどんなに利益を出そうが半導体部門から社長が起用されていない。それでも収益面で「一本足」に近づきつつあり、田中社長の次こそはという声も多かった。今回、半導体も調査対象になり、人事でもどのような影響が出るか。

7.MRJ新規需要30機?三菱重工がインドネシアで航空ネットワーク再構築
 ファシリテーターコメント
 旅客機という製品を、空港整備を含めたパッケージにして売るという発想。重工らしいですね。

8.揺れる東芝「原発子会社」はどうなる?
 ファシリテーターコメント
 特に事業主体として参画する英国の案件などは、見直さざるを得ないのではないか。

9.「アイフォーン6」の増産要請に唯一応えた村田製作所の作れる力
 ファシリテーターコメント
 MLCCで村田のシェアは約35%。「0402」など最先端品ではさらシェアは高く、業界を圧倒的にリードしている。次世代となるの「0201」の普及はまだ先だが、実装機メーカーやハンダメーカーとも協業し、既存のMLCCと同水準の実装性を確立している。競合も出始めているが、静電容量や信頼性、歩留まりなどでリードできるだろう。

10.揺れる東芝「パソコン・テレビ」リストラの行方
 ファシリテーターコメント
 東芝のパソコンやテレビの製品力を支持する人はすごく多い。DVDレコーダー文化は東芝が作った。スター開発者もいた。人材を失わないようにして、反転攻勢に出て欲しい。



明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
8月もオリジナル記事を含め面白く多くの気づきがあるコンテンツを発信していきます。

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