収益構造厳しい高島屋、新社長が貫いてきたこと

3月1日付で村田善郎常務が就任

 高島屋は3月1日付で、村田善郎常務(57)が社長に就任する。木本茂社長(62)は代表権のない取締役になり、不動産開発の東神開発会長に就く。鈴木弘治会長は留任する。

 木本社長は村田次期社長について「国内外の折衝で粘り強い交渉で成果を上げてきた。経営企画、営業、総務の経験があり、持ち前の企画力、行動力を発揮して高島屋グループのけん引役となってくれるだろう」と評した。村田次期社長は「国内外の情勢が不透明な中、百貨店は節目の時にある。収益構造は厳しいが、新しいビジネスモデルを作り、次世代にバトンタッチしたい」と抱負を述べた。

 また、木本社長は「鈴木会長の知見やノウハウは新体制でも発揮してもらうことが大事」とし、鈴木会長、村田次期社長、自身が就任する東神開発会長の体制でグループの事業を進めていくとした。

【略歴】村田善郎氏 85年(昭60)慶大法卒、同年高島屋入社。13年執行役員、15年常務。東京都出身。



素顔/高島屋社長に就任する 村田善郎氏=誠実に勇気を持って行動



 役員就任時から経営者目線を持つようにしてきたが、次期社長を打診された時は「びっくりした。心を整理して引き受けた」。

 亡くなった父からの教えで、子どもの頃から「人に対して誠実に接する。勇気を持って行動する」ことを貫いてきた。その姿勢が生きたのが、国内外での折衝時だ。サイアム高島屋(タイ)の出店準備では誠実な姿勢で交渉に臨み、契約をまとめオープンに至った。

 百貨店を取り巻く環境は厳しいが「物販だけでなく、コトビジネスといった体験ができる楽しい百貨店をつくっていく」つもりだ。

 「休日に仕事を持ち帰ってもやったことはない」と周囲を笑わし、気さくな一面を見せる。その休日は気分を切り替えるため、夫人とともにクラシックコンサートに出かけたり、ゴルフを楽しんだりする。

村田次期社長㊨と木本社長

(文=編集委員・丸山美和)

日刊工業新聞2019年2月18日

  

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