働きやすさのために“働き方改革”をやめたほうがいい理由

一般社団法人at Will Work代表理事・藤本あゆみ氏インタビュー

 テレワークなど新しい働き方が広がる一方、業種や個人によって適した働き方は違う。一般社団法人アットウィルワーク(東京都千代田区)は多様な視点を共有することで、「働き方を選択できる社会」を目指す。長寿企業や新規企業など多様な人が参加する年1回のカンファレンスは主な活動の一つ。20日の第3回カンファレンスを前に藤本あゆみ代表理事に話を聞いた。

 -法人名のアットウィルワークは、どんな意味がありますか。
 「企業も人も社会も仕事にウィル(意思)を持とうという意味を込めた。新しい働き方だけが正しいのではない。終身雇用もテレワーク禁止も、バリバリ働きたい人も、皆が違っていていい。それぞれウィルを持ち、共感できる場所で働ければ働きやすくなる」

 -グーグルで女性活躍プロジェクトに取り組んできました。
 「女性以外も皆を対象にしたいと思い、グーグルを出て、3年前に仲間と社団法人を立ち上げた。5年間限定とし、区切りを意識して取り組んでいる」

 -就業時間外の電話やメールを記録するなど、社員を守るつもりが、窮屈にしてしまった例も耳にします。
 「新しい手法を取り入れることが、働き方改革になっている企業は多い。自分や会社がどうしたいから、何をするかが大事だ。キャンペーンのような働き方改革を止める企業を増やしたい」

 -20日開催の「働き方を考えるカンファレンス2019」のテーマを「はたらくをひも解く」とした理由は。
 「日本で昔から続く働き方にも良さがある。過去をひもとき、今後を考える。海外から『ミッション・ビジョン・バリュー』が持ち込まれる前から、日本には会社と社会の関係を説いた企業の綱領があった。変えるべきは変えて、続けるべきは続けたほうがいい。ただ、カンファレンスでは正解を出さない。参加者が『自分たちはどうしよう』と困り顔で帰るようにしたい」

 -活動を終える2021年の目標は。
 「これさえ変わればという指標はない。21年のカンファレンスは過去に登壇した人に出てもらい、色々な人の視点から統計では見えない変化を見たい」

2月20日開催!「働き方を考えるカンファレンス2019」at 虎ノ門ヒルズ

日刊工業新聞2019年2月13日掲載から加筆

梶原 洵子

梶原 洵子
02月13日
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2017年の“働き方改革・元年”から今年は3年目になります。改革は従来のやり方を変えるイメージがありますが、昔の働き方が全員には合わないのと同じで、新しい働き方が合わない人もいると思います。テレワークの人だけパソコンの内蔵カメラで監視されるのも、何だか不自然。タバコ休憩中に見張られているようなものです。矛盾を感じている人もいるのではないでしょうか。他の人は、働き方についてどう思っているのかを知ることで、新しい視点が得られそうです。

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