換気できる家庭用エアコンを投入するダイキンの懸念

2020年度めどに提供

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温湿度やCO2濃度など空気の状態をセンサーで検知してクラウドに送信する端末
ダイキン工業は2020年度をめどに、外気を取り入れて換気ができる家庭用エアコンを投入する。室内で人が吐き出す二酸化炭素(CO2)の濃度を抑えて集中力を維持したり、寝苦しさを解消したりする。官民が働き方改革を進める中、在宅勤務が増えているほか、昼間の集中力に影響する睡眠の質に関心が高まっている。狭い個室や寝室などCO2濃度が上がりやすい環境のエアコンに、新たな価値を取り入れて差別化する。

ダイキン工業は家庭用エアコンの高級機種に、給水する必要がない加湿機能を採用している。この技術を換気の機能に応用する。ウイルスやホコリを除去し、室内に湿度の高い空気を送る配管を換気用に使う。換気扇ほどの能力はないものの、子ども部屋を含む個室や寝室など、狭い部屋のCO2濃度の抑制に役立つ。

温湿度や微小粒子状物質(PM2・5)に加え、CO2濃度も快適さに関わる要因として着目している。特に仕事や勉強時、起床時はCO2濃度が低い方が望ましいとされる。このほか、20年度にCO2濃度も計測できる温湿度センサーやデザイン性の高い換気扇も発売する計画。

省エネルギー性能の高い住宅は機密性が高く、熱が外に逃げにくい。そのため換気しないとCO2濃度が高まりやすい課題も生じている。近年の猛暑もあり、国内のエアコン市場は堅調だ。ただ今後は、エアコンに新たな機能を持たせないと、市場の成熟化に伴い他社製品との価格競争が激化する懸念がある。同社は新たな価値の提案を通じ、価格競争に巻き込まれないよう差別化策を進める考えだ。

日刊工業新聞2019年1月31日

キーワード
CO2濃度 ダイキン工業

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