夜はリラックスタイムではない!?ストレス防御機能が低下

北大がホルモン変化確認

 北海道大学の山仲勇二郎准教授らは、夜はストレスへの防御機能が低下することを明らかにした。心理的なストレスの原因(ストレッサー)に対する反応が朝と夜で異なることを発見した。ストレスを受けると濃度が上昇するホルモン「コルチゾル」が、朝方には正常に上昇するが、夜間では上昇しなかった。体内時計との関連が明らかになり、ストレスマネジメントやストレスを原因とする疾患予防への応用が期待される。成果は、日本神経精神薬理学会誌に掲載された。

 ヒトには、心理的、身体的ストレッサーに適応するための防御システム「視床下部―下垂体―副腎皮質系」(HPAaxis系)が備わっている。活動度はコルチゾル濃度で計ることができる。

 研究チームは、コルチゾル濃度が高い朝方と低い夜間で心理的ストレッサーに対するストレス反応を比較した。具体的には、健常成人男女27人を対象に、起床から2時間おきに8回唾液を採取し、唾液中コルチゾル濃度リズムを測定。その後、被験者は朝方と夜間に、インタビューやスピーチ課題、暗算課題を実施し、心理的ストレスの反応を観察した。

 その結果、コルチゾル濃度の低い夜間に心理的ストレッサーにさらされると、HPAaxis系のストレス反応が見られなかった。このことから、夜間は外部からのストレッサーに対して生体の防御機構がうまく適応できていないことが分かった。
朝と夜のTSST 試験による唾液中コルチゾルの変化(同大学の発表資料から)

日刊工業新聞2018年12月5日

  

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