産業用ロボット出荷、約2年ぶりに前年割れ。その背景は?

7-9月期は中国スマホ向け実装機、自動車は米国向けが大幅減

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自動車は米国の溶接向けが大幅減(スバルの米国工場、写真はイメージ)
 日本ロボット工業会がまとめた2018年7―9月期の産業用ロボットの出荷額(会員ベース)は、前年同期比5・0%減の1861億円だった。前年割れは16年4―6月期以来9四半期ぶり。中国に出荷する電子部品実装機などのスマートフォン向け設備が落ち込んだほか、米中貿易摩擦で企業が設備投資を慎重に見極める影響がでたようだ。

 受注額は同3・7%増と9四半期連続で増加し、工場の自動化需要の底堅さが見られた。

 出荷額の7割以上を占める輸出額は同6・5%減の1381億円で、8四半期ぶりのマイナスだった。うちプリント基板に電子部品を実装するマウンターなどの電子部品実装用が中国向けで同21%減少した。同工業会では「昨年大幅に伸びたスマホ向けの特需が落ち着いた」と見ている。

 一方、自動車向けが中心の溶接用は同18・6%減。うち米国向けが同41・5%減と大幅に落ち込み、「車のモデルチェンジに伴う設備投資が端境期を迎えた影響が出ている」(ロボットメーカー幹部)との指摘がある。

 地位別では中国向けが同18・5%減の555億円で、11四半期ぶりのマイナス。米国向けは同17・7%減の225億円で、2四半期連続で減少した。輸出低迷の一因として同工業会は、「貿易摩擦で企業が設備投資の時期を先送りしている影響もあるようだ」としている。

 国内出荷額は、ほぼ横ばいとなる同0・7%減の480億円。20四半期ぶりに減少した。
              

日刊工業新聞2018年10月26日

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