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ドローンで100km以上の長距離物流が可能に

ドローンで100km以上の長距離物流が可能に

100キロメートル以上の長距離物流向けドローン(イメージ)

 エアロネクスト(東京都渋谷区、田路(とうじ)圭輔社長、03・4400・6482)は、固定翼をもつ垂直離着陸型飛行ロボット(ドローン)を開発した。100キロメートル以上の長距離物流に特化し、10キロ―20キログラムの荷物を運搬する。飛行時のみ固定翼で飛行し、離着陸時は地面に対し機体が垂直となるため、狭い場所でも安定した着陸が可能。今後協力企業を募り、製造・販売を具体化する。想定価格は300万―400万円(消費税抜き)。

 新製品「NEXT VTOL(ネクストブイトール)」は、同社が開発したモーターやプロペラなどの飛行部と、荷物を含む本体部を分離させ、本体部が傾かないようにする重心制御技術「4D Gravity」を採用した。本体部は上下2枚の主翼と尾翼からなり、その間にレールが敷かれ荷物が動く仕組み。主翼が2枚のため抵抗が分散し、安定した飛行が可能となる。

 離陸時は四つのプロペラで垂直浮上する。上空で尾翼の一部分にある昇降舵が角度を変えて揚力を生み、飛行機と同様の平行飛行となる。マルチコプター型と比べて風力を生かせる。長距離の飛行に特化する。

 着陸時は主翼側にあった荷物を機械的に尾翼側に移す。重心位置を下げて下降する。プロペラの回転を絞ることで風の影響を受けずに安定して着陸する。

 16日から幕張メッセで開催する「CEATEC JAPAN2018」に出展する。
日刊工業新聞2018年10月12日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
100kmって、長崎市から五島列島くらい。色々な活用ができますね。

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