独自サービス続々提供、顧客のニーズに応えて物流効率の改善へ

京葉流通倉庫の挑戦を支える知恵と工夫

情報システムを自社開発


 京葉流通倉庫(埼玉県戸田市、箱守和之社長、048・445・3201)は、埼玉県を中心に34の拠点を持ち、サード・パーティー・ロジスティクス(3PL)などを手がける。物流と情報の流れを連携させる独自の情報システムを自社開発するなど、自らの知恵と工夫で物流効率の改善に努めている。

 1979年の電算ソフトウエアの自社開発を皮切りに、以後も基幹システムは全て自社で開発。システム担当者は8人で、全員が1年以上の現場経験を持つ。飯塚雄一執行役員は「現場を知ることが強み」と語る。

 情報システムの内製化により、顧客の細かい要望に短期間で対応できる。例えば、出版業界向けのシステム。出版業界では電子データ交換(EDI)連携が主流の中、まだファクスによる注文や電話での問い合わせが多い。同社が開発した出版社・書店向けのインターネットサービス「K―Web」は、在庫照会や注文入力などができ、スマートフォンにも対応している。従来、書店が本を注文してから読者に届くまで1週間以上かかっていたのが、最短3日で届けることができる。

 4月には、入庫するトラックの路上駐車と長時間の待機を削減するため、トラック入構予約システム「QueLuckCar(クラッカー)」を立ち上げた。この分野で市販のサービスはあったが、「独自サービスの強化が重要」(飯塚執行役員)と考えた。運転手がスマホで入構時刻を予約し、時間になれば車を止めて荷下ろしをする場所がスマホに通知される仕組み。想定外の効果として、荷下ろしの時間が「見える化」されたため、作業スピードが向上した。
(文=さいたま・石井栞)

日刊工業新聞2018年10月10日

日刊工業新聞 記者

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10月10日
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同社はピッキング作業の省力化のため、2019年度中にも棚移動式のロボットを導入する予定。同規模の競合他社ではロボットの導入はまだ少ないという。飯塚執行役員は「一足先に新しい技術を取り入れることでノウハウを蓄積する」とし、競争力強化に意欲的だ。(さいたま・石井栞)

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