災害や地球温暖化への対策に役立つ“電気の自給自足”とは

大事なのは「必要な時に必要な量だけ」

高効率な鉛蓄電池で電気確保


 災害や近年の異常気象による停電対策、地球温暖化対策の機運が高まる中、マステック(横浜市金沢区、江本雅文社長、045・791・5130)は“電気の自給自足”を提案する。4年前から自社開発の長寿命鉛蓄電池をベースにインバーターを組み合わせて開発した低コストの選択式インバーターシステム「M―EAS」を販売している。ユーザーの環境に合わせさまざまな出力を選べる。

 使用する電気量は4―30キロワットから、出力の種類は単相100ボルト、単相200ボルト、三相200ボルトから選択できる。使用しなかった電気は鉛蓄電池にためておくことができ「必要なときに必要な分だけ電気を確保できる」(江本社長)のが強みだ。

 同システムは太陽光発電との併用も可能。鉛蓄電池はリチウムイオン電池と比べ、コストを約3分の1に抑えられる。また、売電を目的としないため、構造がシンプルになり、高価なパワーコンディショナー(電力調整装置)が不要となる。

 鉛蓄電池は、放電時に不活性な硫酸鉛が徐々に両極に蓄積し、蓄電池の容量低下につながる劣化現象が起きる。同社の長寿命蓄電池は、独自の高分子の分散剤を使用し、硫酸鉛を融解・還元する。これに微弱衝撃波も合わせ、効率を向上した。この長寿命化のメカニズムに関して、2014年に特許を取得した。

 江本社長は高分子材料が専門。02年のマステック設立当初は、大手自動車メーカーにポリプロピレンの内装パーツなどを納めていた。03年に開発した自転車のパンクを防ぐタイヤ充填用樹脂「リペアムゲル」は主力商品で現在、100以上の加盟店で取り扱っている。

(文=横浜・増田晴香)

日刊工業新聞2018年9月21日

日刊工業新聞 記者

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09月21日
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今後はさらに節電デバイスの売り込みを図り、持続可能な社会づくりに貢献する。(増田晴香)

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