りそな銀行、平日休業開始で他行の一手

 りそなホールディングス(HD)は8日から、他の大手行に先駆けて一部店舗の平日休業を開始した。超低金利による収益体質の悪化で各行が店舗コストの削減を進める中、平日休業で1店舗あたりの稼働人員を適正化する。金融庁は今夏にもすべての銀行店舗が平日でも休業できるよう、関連法案を改正する。規制緩和で柔軟な店舗運営が可能になり、同様の動きが広がりそうだ。営業時間を延ばす動きもあり、銀行店舗の運営が変わっている。

 りそなHDは8日から、傘下のりそな銀行のあきる野支店五日市出張所(東京都あきる野市)で毎週水曜日を定休日に設定。同出張所の行員には周辺の店舗で勤務してもらう。平日休業の導入で1店舗あたりの人員やコストを削減し、店舗網を維持する考え。顧客の利便性に配慮した上で、平日休業店の拡大も検討する。

 1890年以来、当座預金業務を担う店舗は、土日・祝日と年末年始以外は休業できなかった。今回の規制緩和でどの店舗も平日休業が可能になる。近接する店舗で平日休業日をずらして設定すれば、同じ行員が複数店舗で勤務でき人員配置の効率化につながる。

 近年の人口減少やインターネットバンキングなどの普及で、店舗の来店者数は減少の一途をたどる。三菱UFJ銀行と三井住友銀行の来店数は過去10年でそれぞれ、4割、3割減少。大手銀行グループは店舗改革を重点課題の一つに掲げ取り組みを加速している。

 三菱UFJ銀は23年度までに窓口で行員が接客する既存店舗を半減し自動化などを取り入れた次世代店舗を増やす。三井住友フィナンシャルグループ(FG)も19年度までに全国430店をペーパーレス化など導入した次世代店舗に移行する。

 店舗の効率化とともに顧客の足を店舗に向かわせる仕掛けづくりも重要となる。三井住友銀は7月、資産運用や住宅ローンなどの相談業務に特化した個人専用の新型店舗を東京・汐留に開業した。営業時間を11時半から19時に設定、会社員などの来店を促す。誰でも休憩などに利用できるフリースペースも設け、これまでの銀行店舗のイメージを払拭(ふっしょく)した。

日刊工業新聞2018年8月10日

日刊工業新聞 記者

日刊工業新聞 記者
08月11日
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平日休業や変則的な営業時間の導入など、銀行店舗の在り方に変化の兆しが出ている。利用者ニーズを的確に反映した施策をいかに打ち出せるか。店舗改革は各行の将来を占う試金石となりそうだ。(長塚崇寛)

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