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LINE、新卒にも門戸広げる!“利用者世代”を採用しサービス充実へ

16年4月入社は今年より倍以上の最大40人を確保
LINE、新卒にも門戸広げる!“利用者世代”を採用しサービス充実へ

”利用者世代“新卒者を確保する(LINEの技術者向けイベント)

 LINEは新卒採用を拡大する。2016年4月入社の新卒者を、15年4月入社と比べて倍増以上となる約30―40人を確保する。無料通話・メールのアプリケーション(応用ソフト)「LINE(ライン)」をはじめ、スマートフォン向けサービスを多角化していることから、競争力の源泉である人材の不足解消につなげる。これまで中途採用を中心に人材を確保してきたが、中長期を見据え新卒者も増やし、開発体制などの基盤を強化する。
 
 LINEの社員数は現在約900人。4月に15人が入社した。このうち技術者が半数を占めるという。来春入社の新卒者を増やす方針で、開発とITインフラを担当する技術職だけでも倍増を見込む。総合職も10―20人程度採用する予定。

 同社はラインに加えて、電子商取引(EC)サービス、ゲーム、タクシーの配車など、スマホ向けサービスを相次いで拡充しており、技術者を中心に人材を拡充する必要性が高まっている。若年層にラインの利用者が非常に多いこともあり”利用者世代“である新卒者の確保を目指す。

 LINEの職場や社風などが分かるように、独自性の強いインターンシップ(就業体験)も推し進める。2014年、技術職の志望者には約1カ月間にわたって実務を担当させた。教育係の社員が志望者に付いて支援し、入社したような雰囲気を体験できたという。総合職の志望者には企業向けの自社サービスを活用したビジネスプランの作成を実施。今年も同様のインターンシップを行う。
日刊工業新聞2015年07月17日 電機・電子部品・情報・通信面
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
前社長の森川さんは「役職や年齢に関係なく、ユーザーニーズに応える能力と情熱のある人が、リーダーシップを発揮して、他社よりも早くサービスや商品を出すことに徹するべきだ」という。会社規模が大きくなる中で、どこまでこの企業風土を徹底することができるか。

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