変わる包装材、超高齢社会に求められる必須条件は
三菱商事パッケージング、社会問題に対応
パッケージングフィルムなど包装材の販売を手がける三菱商事パッケージング(東京都中央区、安倍寛信社長、03・3243・8200)は、包装材の材料メーカーからコンビニエンスストアなどの最終ユーザーまで幅広い取引先を持つ。その強みを生かし、顧客ニーズに合い、しかも超高齢社会、人手不足、食品ロスといった喫緊の社会問題に対応できる製品展開を行っている。
食品を守る包装材。最近では、酸化しにくい構造や加工方法が開発され、食品の新鮮さを持続し、消費期限を延ばせるようになってきた。これは食品ロスの低減にもつながる。
簡単に開けられる包装材も増えてきた。素材や接着技術などの進化のたまものだ。同社の渡辺信之執行役員大阪支店長は「世界の中でも日本の包装産業は技術力が高い」と断言する。
特に“開けやすさ”は、力の弱い高齢者にとって重要な要素になる。超高齢社会を迎えた日本では、今まで以上に包装材に求められる必須の要件になる。
かつては、包装材に求められていたのは、中身を守る「品質保持機能」、中身が何かを伝える「情報伝達機能」、中身を運ぶ「輸送・保管機能」といった3機能だった。包装材としては、これら三つの基本性能を満たせば十分だった。
しかし、電子レンジの普及とともに、レトルト食品に対応できる包装材の需要なども生まれた。食品を加圧殺菌して密封するレトルト食品向け包装材は、複数のフィルム素材を貼り合わせたり、透明度を高めて食品が見えるようにするなど「ノウハウの塊」(渡辺執行役員)だ。
また、生活環境の変化もあり、高性能化とともに利便性・経済性をも満たす包装材も求められるようになってきた。同社は1987年、中身に触れずに片手で開封できるものとして、海外で考案された包装材「ディスペンパック」を商品化し、日本で普及させた。
同社は包装材の原料メーカーやコンバーター(加工業者)、流通、食品メーカーやコンビニなどのエンドユーザーまで、包装材ビジネスのサプライチェーンにいる全ての事業者と取引している。それだけに、“今”包装材に何が求められるかをつかみやすい位置にある。
目下、拡販に注力するのが、立方体の軟包装材だ。“箱形”で、段ボール箱に詰めやすく、配送効率が良い。また軟包装材ながら自立するので、スーパーやコンビニの店頭に陳列した際に倒れにくい。「棚にある商品が少なくなっても倒れず、わざわざ店員が整頓する手間がない」(同)。できるだけ人手を使いたくないという、流通業界のニーズに対応した。
食品を守る包装材。最近では、酸化しにくい構造や加工方法が開発され、食品の新鮮さを持続し、消費期限を延ばせるようになってきた。これは食品ロスの低減にもつながる。
簡単に開けられる包装材も増えてきた。素材や接着技術などの進化のたまものだ。同社の渡辺信之執行役員大阪支店長は「世界の中でも日本の包装産業は技術力が高い」と断言する。
特に“開けやすさ”は、力の弱い高齢者にとって重要な要素になる。超高齢社会を迎えた日本では、今まで以上に包装材に求められる必須の要件になる。
かつては、包装材に求められていたのは、中身を守る「品質保持機能」、中身が何かを伝える「情報伝達機能」、中身を運ぶ「輸送・保管機能」といった3機能だった。包装材としては、これら三つの基本性能を満たせば十分だった。
しかし、電子レンジの普及とともに、レトルト食品に対応できる包装材の需要なども生まれた。食品を加圧殺菌して密封するレトルト食品向け包装材は、複数のフィルム素材を貼り合わせたり、透明度を高めて食品が見えるようにするなど「ノウハウの塊」(渡辺執行役員)だ。
また、生活環境の変化もあり、高性能化とともに利便性・経済性をも満たす包装材も求められるようになってきた。同社は1987年、中身に触れずに片手で開封できるものとして、海外で考案された包装材「ディスペンパック」を商品化し、日本で普及させた。
同社は包装材の原料メーカーやコンバーター(加工業者)、流通、食品メーカーやコンビニなどのエンドユーザーまで、包装材ビジネスのサプライチェーンにいる全ての事業者と取引している。それだけに、“今”包装材に何が求められるかをつかみやすい位置にある。
目下、拡販に注力するのが、立方体の軟包装材だ。“箱形”で、段ボール箱に詰めやすく、配送効率が良い。また軟包装材ながら自立するので、スーパーやコンビニの店頭に陳列した際に倒れにくい。「棚にある商品が少なくなっても倒れず、わざわざ店員が整頓する手間がない」(同)。できるだけ人手を使いたくないという、流通業界のニーズに対応した。
日刊工業新聞2018年6月1日