無人店に銀行参入…。株主総会に見る小売り業界の「いま」

新事業に活路、企業統治見直し、働きやすさ問う

ローソン、銀行参入可決


 ローソンは定時株主総会で、事業に銀行業を追加する定款一部変更の件など、3議案全てを可決した。株主の「銀行業はローソンにプラスになるのか」との質問には、鴨井慶太執行役員が「サービスの自由度が広がる」と説明した。

 ローソンは2017年に三菱商事の子会社になった。株主からは、三菱商事が筆頭株主となっているイオンとの協業に関する質問があり、竹増貞信社長は「(ローソンの情報端末)ロッピーをミニストップの店舗に置いているが、それ以上の話し合いはない」と回答した。

 出席株主数は1224人、質問者数は8人。開催時間は1時間55分だった。

日刊工業新聞2018年5月23日



イオン、8兆円企業のあり方を確立


イオンは定時株主総会で、2019年2月期の最大のテーマとして企業統治に関する方針を見直すと発表した。岡田元也社長は「売上高が8兆円を超す状況下、イオンならではのあり方を確立する」と話した。

 株主からは相談役や顧問の処遇に関する質問があり、岡田社長は「特別なミッションを持つ人には最大月100万円を払っている。何もしない人に払っているわけではない」と説明した。 

17年12月に発表した中期経営計画に基づき、食品スーパーマーケット事業で20数社ある傘下企業を8程度に集約し、デジタル分野ではベンチャー企業との連携を進める方針を説明した。
 株主総会の開催時間は1時間32分、出席株主数は1903人だった。

日刊工業新聞2018年5月24日



セブン&アイHD、無人店計画は否定


 セブン&アイ・ホールディングス(HD)は東京都千代田区の本店で定時株主総会を開いた。株主からはセブン―イレブン加盟店の働きやすさに関する質問が多く出た。2月の大雪の際、加盟店が休業を望んだが認められず、50時間連続で働いたと訴えた件を問う声もあった。井阪隆一セブン&アイHD社長は「インターネットで知った。現地に行き謝罪した」とした上で、「行き違いがあった」と説明した。

 無人店舗計画に関しては井阪社長が「労働力不足の中、生産性向上は最大のテーマ。ただし温かい接客があるから店舗に来てもらえる。無人店舗を広げる考えはない」と述べた。

 総会の開催時間は1時間55分、出席者は619人だった。

日刊工業新聞2018年5月25日

江上 佑美子

江上 佑美子
05月28日
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「店員に笑顔が少ない」といった、サービスに関する株主からの指摘は例年より少なかった印象です。「(消費者の利便性を上げることで)配送業者の負担が増えないか心配」「社員に開かれた会社であってほしい」など、取引先も含めた働き方への配慮を求める声が多く上がりました。ブラック企業とのイメージが浸透すれば、株価に影響するとの懸念もあるようです。

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