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人気クラフトアプリ「クリーマ」のイベントで、町工場は存在感を示せるか?

「クリーマ・スプリング・マーケット」
人気クラフトアプリ「クリーマ」のイベントで、町工場は存在感を示せるか?

クリーマ主催のイベント「クリーマクラフトキャラバン」(クリーマ提供)

 ハンドメード雑貨などを集めたイベント「クリーマ・スプリング・マーケット」が24、25の両日に東京都世田谷区の二子玉川ライズで開かれる。同イベントには、50組以上のクリエイターがハンドメード作品を展示・販売。地域資源や伝統の技を生かして作り上げた地域商品を集めたブースも設置し、全国各地の小規模事業者の販路開拓を支援する。

 「全国各地の物品を見てもらう機会として製品を買ってもらう足がかりを作れれば」―。クリーマ(東京都渋谷区、丸林耕太郎社長、03・6447・0105)の木村晋平ディレクターは同イベント開催の狙いをこう説明する。

 「クリーマ・スプリング・マーケット」はクラフトイベントやセレクトショップを運営するクリーマと日本商工会議所の共同事業。全国各地の商工会議所と地域の事業者などが連携して商品開発や販路拡大に取り組む「地域力活用新事業創出支援事業」の一環だ。

 地域商品を集めたブース「日本の逸品エリア」には、国内各地の資源を使った商品開発プロジェクト「feel NIPPON」から選ばれた15組の作り手が参加する。

 このうち、関根桐材店(埼玉県本庄市、関根紀明代表取締役、0495・22・6127)が芝浦工業大学と産学連携で作った「桐CUBEコーヒーキャニスター」は国産桐材を使用。桐箱の高い気密性が温度や湿度から守り、桐の抗菌化作用がコーヒーの酸化劣化を防ぐという。

 北辰工業所(富山県高岡市、定塚康宏社長、0766・63・5538)は、高岡銅器の技術を生かした割れない黒い皿「FUKITOシリーズ」を販売する。2016年度のグッドデザイン賞を受賞した逸品だ。

 日商はこれまでBツーB(企業間)向けの支援が中心だったが、今後はBツーC(対消費者)向けの支援プロジェクトも推進する計画。

 今回のイベントもその一環となるため、日商地域振興部の石井照之課長は「顧客層などのターゲットを絞った市場で実際の購入者の反応を見てもらい、商品販売の今後につなげてほしい」と語った。

関根桐材店「桐CUBEコーヒーキャニスター」(クリーマ提供)

【メモ】出展15組が参加する「feel NIPPON」は、各地の商工会議所と事業者が連携し、地域ならではの資源を使った「食」「技」「旅」の商品開発や販路拡大を日商が支援するプロジェクト。オフィシャルサイトではバイヤーとの商談に必要な情報を提供しているほか、さまざまな展示会への出展などの支援もしている。
日刊工業新聞2018年3月23日
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
CtoCの印象が強いクリーマですが、そのイベントにBtoBメーカーの自社開発製品や産学連携で生まれた製品などもあわせて出展することで、感度の高い消費者に直接アクセスできるのが良いですね。メーカー側も刺激がもらえそうです。

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