国内通販、今年10兆円超え。ECも多様化

テレビ通販も健闘、配送など課題も浮き彫り

  • 0
  • 0
「ヤフーショッピング」で展開するライブコマース。視聴者はスマホで動画を視聴しながら質問などを投稿できる
 富士経済(東京都中央区、清口正夫社長)は19日、国内通販市場が2018年に16年比12・0%増の10兆2613億円と、初めて10兆円超になる予測を発表した。他形態からの需要シフトが続くネット通販などの電子商取引(EC)が市場拡大をけん引。今後もスマートフォン経由でのネット通販が伸びそうだ。

 内訳はECが16年比15・2%増の8兆3357億円とした。仮想ショッピングモールが取扱品目の拡充や顧客サービスの充実化で大きく伸びている。出店店舗の積極的な誘致で商品領域を拡充していることから上位3モールを中心に集約が進んでいるが、配送業者のサービス見直しでEC市場拡大のための課題も浮き彫りとなった。

 テレビ通販市場は同3・6%増の5537億円と予測した。若年層のテレビ離れ、ECへのシフトでテストマーケティングや広告宣伝としての性格が強まっている。しかし、健康食品・医薬品などの専門通販企業の注力もあり、微増を見込む。

 シニア層に定着した通販形態であるカタログ通販は同1・3%減の1兆2506億円とした。主要な総合通販企業がEC化を進めていることに加え、収益性改善を目的にカタログの発行頻度や部数を削減しており、縮小が続く見通し。

 ラジオ通販も同6・0%減の172億円と予測した。主要購買層である40代以上のユーザーでもEC利用が増えているため、縮小が続くとみられる。
                   

日刊工業新聞2018年2月20日

COMMENT

葭本隆太
デジタルメディア局DX編集部
ニュースイッチ編集長

ネット上でライブ動画を配信しながら商品を紹介する「ライブコマース」の活用も広がっている。KDDIやヤフーなどが多様な店舗が出店する自社のネット通販モールに機能を導入し始めた。ネット通販は一般に買い手が欲しい商品を検索して購入する。一方、ライブコマースは売り手の紹介により商品との出会いを演出する。ネット通販の新たな購入経路として市場拡大の起爆剤になる可能性を秘めている。

関連する記事はこちら

特集