ニュースイッチ

ユニチカ、樹脂開発でEV・自動運転シフト

ユニチカ、樹脂開発でEV・自動運転シフト

ユニチカ公式ページ

**耐熱性を持つ車配管部品向けポリアミド樹脂
 ユニチカは15日、自動車ダクト(配管)部品の性能に必要な耐熱性を持つポリアミド樹脂を開発したと発表した。自動車の排出ガス削減が世界的に求められる中、燃費向上を目的にダクト部品の素材が金属から樹脂に置き換わるニーズに対応。各ダクト部品に合わせたポリアミド樹脂を提供し、需要を取り込む。開発した自動車ダクト部品耐熱ブロー(中空)成形用樹脂で、2022年度に10億円の売り上げを目指す。

 開発品はポリアミド6、ポリアミド66、高耐熱ポリアミド「ゼコット」の3種類の樹脂をベースに選択できる。ポリアミド樹脂の独自設計技術とコンパウンド(混練)技術により、さまざまな成形工法や性能要求に適用できるようにした。
              

日刊工業新聞2018年1月16日



車載カメラ用樹脂


 ユニチカは1月11日、車載用センシングカメラの筐体(きょうたい)などに要求される、寸法安定性や耐熱性を持つ樹脂材料を開発したと発表した。車内用と車外用で2種類のカメラ向け樹脂を供給する。運転支援システムや自動運転技術の開発が進む中、車載カメラの高精度化に対応した。車載カメラ用樹脂は従来品を含め3種類で展開し、2022年に年間5億円の売り上げを目指す。

 車内向けはポリアリレート樹脂「Uポリマー」、車外向けは高耐熱ポリアミド樹脂「ゼコット」がベース。寸法安定性を測る真円度で、ポリアミド樹脂を用いた同社従来品が約0・6%なのに対し、今回の車内向けが約0・15%、車外向けは約0・3%だった。

 ベース樹脂は宇治事業所(京都府宇治市)で、Uポリマーが年2000トン、ゼコットは同500トンを生産している。

日刊工業新聞2018年1月12日

日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
従来より車部品は燃費向上を目的に金属から樹脂への置き換えが図られてきました。電気自動車(EV)や自動運転といった車の進化に合わせて、これからは置き換わった樹脂のさらなる高機能化が求められています。 (日刊工業新聞大阪支社・日下宗大)

編集部のおすすめ