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新幹線の自動ドアセンサー技術、人とロボットの協働に生かす

旭光電機が18年度に製品化
新幹線の自動ドアセンサー技術、人とロボットの協働に生かす

「バンド式センサー」の試作品を装着したロボットアーム

 旭光電機(神戸市中央区、畠田真一社長)は、人と協働ロボットが混在する製造現場での作業安全性を高める「バンド式センサー」を開発した。ロボット先端部に取り付け可能で、近づく物体を瞬時に感知し、5センチ―10センチメートル以内に近づくと停止・回避などの制御ができる。新幹線向けなど国内シェア首位の自動ドアセンサーで培った技術を応用した。実証実験を進めており、2018年内に製品化する。

 バンド形状の近接覚センサー。光の反射時間から距離を計測するTOFセンサー技術を活用した。センサーの厚さは5ミリメートル以下に抑えており、ユーザーニーズに合わせてロボットの腕や胴など多様な箇所に装着できる。価格は制御精度やサイズなどによって異なり、今後詰める。

 現在、ロボット導入現場の多くは人との衝突を防ぐ安全柵設置や、間隔を空けるなどの対策が必要。同センサー活用でロボット設置の省スペース化や、人とロボットのそれぞれの強みを生かした最適なラインレイアウト構築が可能になる。
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
29日開幕の「2017国際ロボット展」に出展し、ロボットメーカーなどへの提案を開始する。モノづくり現場で産業用ロボットを活用するロボットユーザーへの販売も想定するほか、ヒューマノイド(人型)ロボットへの装着も視野に入れるているそうです。

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