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【今週のリケジョ小町】カー用品店に行き必死に勉強

株式会社デンソーテン 清水 紀子さん
**カーナビディスプレーの電子回路、基板設計・評価
 海外向けカーナビディスプレーなどの電子回路、プリント基板の設計、評価を担当する清水紀子さん(28)は入社6年目。主にディスプレーの表示部分を手がけ、受注ごとに要求仕様が異なる色味や輝度調整を担う。自動車業界の事など多くの知識を要する上に、英語の仕様書を使うために戸惑うことも。だが先輩のサポートもあり、やりがいをもって取り組めている。「清水に聞けばディスプレーの事は何でも答えてくれると言われるようになりたい」と意気込む。

カー用品店に行き必死に勉強


「九州工業大学電気工学科でホールの『音の測定・反響』などを研究しました。モノづくりにも興味があったため、スピーカーなどオーディオ製品も手がけるこの会社に入社しました。現在は海外向け車載インフォテインメント機器の電子回路の設計、評価に携わっています」

「授業で電気回路を勉強したので基礎知識はあるものの、実際の業務では想像以上に多くの知識を必要とすることに当初は戸惑いを感じました。自動車に関する知識も少なかったため、自主的にカー用品店などに足を運んで必死に勉強したことも」

「所属するチームは毎日のミーティングで、その都度悩みや作業の進ちょく状況について相談できる環境があるので楽しく仕事ができています」

自分で作った製品娘に自慢したい


「主に担当するのはディスプレーの表示部分。顧客ごとに微妙な色味や輝度など製品の要求仕様が違います。大型の案件になると約1カ月も1人で暗室にこもりデータ測定、目視などで顧客の要求仕様に対応しているかどうか確認します。上司の指摘で何度もやり直すこともあります。時間がかかって大変な分、達成感も大きいです」

「休日は娘、主人と一緒に出かけるのが楽しみです。今は幼い娘に仕事の内容を理解してもらえていませんが、設計者として経験を積み、将来は自分で作った製品を娘に自慢するのが目標です」
    
日刊工業新聞2017年11月20日
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
海外向けということで、日本とは要求が細かく異なるように思います。

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