3年ぶりに復活した歴史遺産車

「ダイハツ ツバサ号三輪トラック」など4台

 日本自動車殿堂(JAHFA、藤本隆宏会長=東京大学教授)は、優れた国産乗用車を表彰する「2017―18日本自動車殿堂カーオブザイヤー」に、ホンダの軽自動車「N―BOX」を選出した。走行性能や安全性、快適性など幅広い特徴を持っている点が評価された。

 カーオブザイヤーのほか、自動車業界の発展に貢献した人物を賞する「殿堂者」と、技術やデザインなどに秀で、後世に残すべきだと認められた「歴史遺産車」の認定も3年ぶりに復活。表彰と検証活動を通じ、自動車産業のさらなる振興を図る。

 「N―BOX」はボディーの軽量化やパワートレーンの刷新により走行性能や燃費、乗り心地の向上を実現。全方位からの衝突安全対策を講じていることや、助手席が最大57センチメートルスライドすることで高まる利便性など、幅広い特徴を持ったことが評価された。

 「殿堂者」には4人が選ばれた。宮川秀之氏は多くの日本メーカーにイタリアの車体デザイン業者を引き合わせ、日本車デザインの進歩と国際化に貢献。日野自動車元副社長の鈴木孝幸氏は小形インバーター制御のパラレル式ハイブリッド商用車など技術を開拓した。

 自動車文化発展に寄与した業績が認められた人物もいる。自動車史研究家の高島鎮雄氏は、車を使って実態を伝えるとの理念で自動車誌「CARグラフィック(現CG)」を創刊。多彩な執筆活動も展開した。元木村電熔機製作所代表の木村治夫氏は、旧車を忠実に再現させるレストアを長年手がけた。

 「歴史遺産車」は4台。1932年に発売された「ダイハツ ツバサ号三輪トラック」は、プロペラシャフトと差動装置による駆動方式を初採用し、曲がるときの運転性能を改善。ほかに「トヨタ ランドクルーザー40系」「プリンス スカイラインGT」「スバル1000」も技術力が評価され認定された。

 JAHFAは2000年に発足し、01年に各種表彰、顕彰活動を開始した。発足15周年を機に総覧をまとめる意味も込め、カーオブザイヤー以外の顕彰活動を一区切りした。17年4月に藤本会長をはじめとする第2期体制が始動。会員も1期より11人多い30人となり、業界のさらなる振興のため活動を再開。今回の認定により、殿堂者は累計74人、歴史遺産車は16台となった。
イタリアのデザインを国産車に持ち込み、スタイルを洗練させた、宮川秀之氏

日本自動車殿堂カーオブザイヤーのその他の賞は次の通り。
▽インポートカーオブザイヤー=「ボルボ S90/V90/V90クロスカントリー」▽カーデザインオブザイヤー=「レクサスLC500」▽カーテクノロジーオブザイヤー=「日産 リーフ」

日刊工業新聞2017年11月10日

明 豊

明 豊
11月12日
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詳細は知らないのだが、「ツバサ号」が「ミゼット」につながっていったのか?

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