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ドローン測量データ、PCで簡単に3次元化。でも機体は中国製

セキドがサービス、1回の利用は約2万円
ドローン測量データ、PCで簡単に3次元化。でも機体は中国製

ドローンと基準点となるシート

 セキド(東京都国立市、大下貴之社長)は、飛行ロボット(ドローン)測量による画像データの3次元化や土量計算をパソコンで行えるクラウド型サービスの提供を始めた。ドローンの機体とシート状の基準点を購入すれば1回の利用が約2万円で済む。従来は高価な3次元化ツールの購入が必要だった。土木建築や採掘などの測量向けに提案する。

 豪プロペラのツール「プロペラ」をローカライズして提供する。10枚72万円(消費税抜き)のシート、約20万円のドローンとパソコンをそろえれば利用できる。一般的なドローン測量は、撮影データを測量士によって位置合わせする必要があるケースが多い。また、画像のスキャン、3次元化、土量や体積の計算にはそれぞれ50万―120万円のツールが必要だった。プロペラはそれらの工程を一元的に行える。

 ユーザーは測量したい現場のポイントにマットを置き、ドローンの自動飛行で撮影する。撮影したデータとマットによる位置データをクラウド側に送付。24時間待つと3次元処理されたデータが利用できる。パソコンで簡単に土量や距離、建物容積の計算などもできる。管理者とのデータ共有も容易にできる。

 データ活用に不要な建機やコンベヤーを自動で除去することや、赤外線カメラを利用することも可能。数多く測量する企業向けの料金プランも用意した。熟練技術なしに操作できるよう工夫もしている。利用者教育のセミナーも実施する。
日刊工業新聞2017年11月3日
石橋弘彰
石橋弘彰 Ishibashi Hiroaki 第一産業部
今回のサービスで使うドローンの機体は中国DJI製。民生だけでなく産業用の分野でもDJIのシェアが高まっているようだ。日系企業、特にベンチャー企業は民生で出遅れた分、産業用ドローンの機体で巻き返しを狙っているが、DJIに勝る性能や付加価値を提供できるか、いまが勝負所だ。

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