眞子さま、佳子さまも選んだ!国際基督教大学の魅力と戦略

教員1人に学生は18人

 東京都三鷹市にキャンパスを設け、教員1人に対して学生は18人という少人数教育を実践する国際基督教大学。少子化で学生の奪い合いが一層激しくなるとみられているが、日比谷潤子学長は「世界を見渡せば、人口は減っていない」と揺らがない。他大学との連携や、地方創生への考えなどを聞いた。

 ―自然科学分野に力を入れています。
 「リベラルアーツ(教養教育)という言葉が浸透し、経営者や科学者といった人たちが歴史や哲学、文学、美術などを学ぶことが大事だと言われている。文系の学生であっても科学を身に付けないと、環境や原子力発電といった社会問題を理解するのは難しい。そうした教育を充実するため、北陸先端科学技術大学院大学や奈良先端科学技術大学院大学などと協定を結んだ」

 ―16年には筑波大学と連携協定を結びましたね。
 「18年4月から本格的に教育の連携が始まる。筑波大には、北アフリカなどいろいろな地域から留学生が来ている。これまで本学に来ていなかったような地域の学生が来ることを期待する。筑波大の特徴であるスポーツ科学や、北アフリカ地域の学生たちとの交流は、私たちにとっては“未知の世界との出会い”だと言える」

 ―少子化への対応は。
 「日本は少子化が進むが、世界を見れば人口は減っていない。アジアを中心にいろいろな地域から本学に留学生が来るのは、日本人学生にとってもよいことだ。課題は、日本人学生が首都圏出身者にかたよりがちな点だ。手ごろな費用の学生寮をキャンパス内に設置しているので、日本全国から来てほしい」

 ―政府は18年度から、東京23区内の私大に定員増を認めない方針です。
 「23区内の定員を増やせなくなったら、競争が熾烈(しれつ)になるだけではないか。地方の大学を卒業しても、就職で東京に出てしまうといった問題を解決することが必要だ。地方創生には、日本中の大学の学生が1学期間程度行き来するといった“国内留学”ができるとよいのではないか」
日比谷潤子国際基督教大学長

【略歴】ひびや・じゅんこ 82年(昭57)上智大院博士課程前期修了。88年米ペンシルヴェニア大博士課程修了。92年慶大国際センター助教授。02年国際基督教大教養学部準教授、04年教授、08年学務副学長。東京都出身。60歳。言語学博士。

日刊工業新聞2017年11月2日

日刊工業新聞 記者

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11月02日
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国際基督教大と筑波大の学生交流について、日比谷学長は「この取り組みで一番重要なのは、国立大と私立大での取り組みが初めてという点だ」と話す。得意分野が異なる他大学で学ぶことは、学生にとって貴重な経験になるはずだ。普段と違う環境での生活を通し、学生の視野が広がることを期待したい。
(日刊工業新聞編集局・福沢尚季)

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