理系学生による理系学生のための支援サイト、サービス拡大

学生発VBのPOL、奨学金・研究室情報をウェブ提供

 理系学生支援を手がける学生発ベンチャーのPOL(ポル、東京都中央区、加茂倫明社長)は11月をめどに、奨学金や各大学の研究室の比較・検索を容易にできるウェブサービスを始める。同社の主事業である学生の研究内容紹介を通じた採用・就活支援と異なり、通年の需要が見込まれることから、事業の安定性を強化する。さらに、知覚技術や心理学など、人にかかわる調査・実験の被験者募集の窓口も設置する。

 奨学金関連サービスは、学生がウェブ上でQ&A方式によりニーズを記入することで、公的機関や大学など適切な奨学金が選び出せるもの。従来の一覧では記述がばらばらで、条件を一つずつ確認する手間がかかった。

 また大学の各研究室の既存ホームページ(HP)を基に、体裁をそろえて一覧性を持たせたウェブサービスも整備する。HP更新のプログラミングは教員や学生にとって手間がかかり負担が大きい。同社提供のサービスにより、最新情報への書き換えやすさを武器に、利用者を拡大する戦略だ。

 一方、実験の被験者募集では、仮想現実(VR)など知覚技術や心理学でニーズが高い。そのため同社を通した仲介の仕組みを、同社が持つアルバイトなど100人以上の全国理系学生のネットワークを使い、浸透させる。

 POLの主事業「ラボベース」は学生が研究内容やアピール文を、会員企業に公開して就活を進めるもの。米アマゾンや日産化学工業など約30社を顧客に、研究型大学の理系修士学生ら約1850人の登録がある。また研究ノウハウやインタビューなど載せたウェブサイト「ラボオン」も展開している。

日刊工業新聞2017年10月12日

山本 佳世子

山本 佳世子
10月13日
この記事のファシリテーター

同社は理系学生ネットワークを売りに、就活支援から研究支援の各種事業へ幅を広げようとしている。
加茂社長は東京大学の現役の理系学部生で、「ITなどテクノロジーを使って、大学の研究にかかわるさまざまな課題解決を図りたい」と強調する。
米国などではこのようなベンチャーが多数、出ているとか。
日本ではどうだろうか。収益性の点で容易ではないかもしれない。しかし利益最優先ではなく、良質なコミュニティー作りを掲げたNPO的・サークル的な学生ベンチャーであっても十分、存在価値がある。その形で広がる可能性も合わせて、注目していきたい。

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