「ムーヴ」への採用で脚光、車内の静粛性を高めるコイルバネ

パイオラックスがグローブボックス開閉機構部品を増産

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コイルバネで振動を抑える(写真左の突起物のようなものが、開閉機構部品)
 パイオラックスは、自動車のダッシュボードの収納スペースであるグローブボックスに使われる開閉機構部品を増産する。約2000万円を投じ、2017年度中に真岡工場(栃木県真岡市)にある自動生産設備を1ライン増設し、2ライン体制にする。設備増強により、18年度の同部品の月産能力を現状比50%増の50万個に引き上げる。コイルバネを内蔵した留め具で、グローブボックスの振動を抑えることが可能。車両の電動化などで、室内の静粛性を求める需要は高まると判断した。

 グローブボックスに取り付ける留め具には一般的にゴム素材で作られた製品が用いられている。ただ、ゴム製品では開閉を繰り返すと、ゴムが変形することでクッション性能などが低下し、走行中にガタガタとした音を発生させる要因になる。

 増産する開閉機構部品は、コイルバネを内蔵した樹脂製部品と先端にゴムを取り付けた部品。コイルバネがグローブボックスに伝わる荷重をコントロールすることで振動を抑えて、騒音の発生を抑制する。コイルバネのため伸縮性と耐久性が高く、1万回の開閉試験では荷重の変化はほぼないという。

 自動車室内の静粛性を求める需要は高く、コイルバネ内蔵型の開閉機構部品は、14年にダイハツ工業の軽自動車「ムーヴ」で初採用されてから、SUBARU(スバル)やホンダの一部車種に広がっている。

日刊工業新聞2017年10月5日

COMMENT

直近ではトヨタ自動車の小型スポーツ多目的車(SUV)「C―HR」に採用された。今後拡大が予想される電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)では室内の静粛性の要求はさらに高まるとみて、増産体制を整える。 (日刊工業新聞第一産業部・下氏香菜子)

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